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ヨメガカサ : ウィキペディア日本語版
ヨメガカサ

ヨメガカサ(嫁が笠、''Cellana toreuma'')は、カサガイ目ヨメガカサ科(ツタノハガイ科)に分類される巻貝の一種。平たい円錐形の殻をもつ、いわゆる「カサガイ」の一種で、北西太平洋海岸で普通に見られる。ヨメノサラ(嫁の皿。香川県愛媛県)、ボベサラ(ボべ皿。島根県益田市)〔尚学図書編、『日本方言大辞典』p2220、小学館、1989年。〕、ベベガイ(ベベ貝。島根県出雲市)〔尚学図書編、『日本方言大辞典』p2151、小学館、1989年。〕などの地方名もある。

==特徴==
成体は殻長3-4cm程度だが、稀に殻長6cmに達する個体も見られる。日本産のカサガイ類の中では中型の部類に入る。貝殻は前方が狭まる楕円形だが縁に大小の凹凸があり、きれいな楕円形の個体は少ない。殻頂は体の前方に寄るが、殻高は数mm程度にとどまり、カサガイ類の中でも比較的扁平な殻をもつ。但し波浪の強い海岸では殻長が小さく、殻高が高くなることが知られる。
殻の表面は深い放射肋を刻み、肋の上に大小の顆粒がある。模様は薄黄色地に斑点、放射状に茶色の帯が複数入るなど変異に富む。アオサ等の多い環境ではこれらの藻類が付着することも多い。一方、殻の裏側は真珠光沢があり、いくらか黄色を帯びる。
別名「ヨメノサラ」は、貝殻をに例え、平たい皿で食い分を減らすという嫁いびりに繋げた呼称である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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