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欧州議会(おうしゅうぎかい)は、直接選挙で選出される欧州連合の議会組織。欧州連合の機関において欧州連合理事会とともに両院制の立法府を形成しており、世界でもっとも強力な権限を持つ立法機関のひとつといわれる。欧州議会と理事会は欧州連合における立法機関をつくっている。議員は751人で、その選挙は民主的に実施されるものとしてはインドについで世界で2番目に多い有権者によって実施され、また国境を越えた民主的な選挙としては世界最大の規模である。 1979年から5年ごとに直接普通選挙が実施されている。欧州議会は立法権を持つものの、ほとんどの国内議会とは違って法案提出権を持たない(ただし事実上はその能力を有している)。欧州議会は主要機関のなかでも、基本条約で最初に規定があるため、欧州連合の機関としては儀礼上の第1位に位置づけられている。またごく一部の例外を除いて、立法や予算の決定と監督に関する権限を理事会との間で平等に共有している。そして欧州連合の政策執行機関である欧州委員会は欧州議会に対して説明義務があり、とくに欧州議会は欧州委員会人事案や欧州委員会委員長の選任について拒否権を持ち、また欧州委員会を総辞職させることができる〔。 議長は2012年1月から社会民主進歩同盟所属のマルティン・シュルツ議員(ドイツ出身)が務めている。議長は欧州人民党グループや社会民主進歩同盟の2大会派を含む複数の会派がひしめく欧州議会を取り仕切る。直近に欧州連合全体で実施された選挙は2009年に行なわれた。欧州議会はストラスブールのルイーズ・ワイス・ビルとブリュッセルのエスパース・レオポルドの2か所で会議を行い、とくに後者では委員会や追加的な本会議が行なわれる。欧州議会の運営を担う議会事務局はルクセンブルクに置かれている。 == 沿革 == 欧州議会はほかの欧州連合の機関と同様に、1952年9月10日に初会議が開かれたときと現在とではその形態が異なったものとなっている。欧州議会はもともと欧州石炭鉄鋼共同体の「共同総会」として設置された。共同総会は加盟国議会の議員のなかから選ばれた全78人による諮問会議体であり、いかなる立法権も有していなかった。共同総会として設置されてから現在に至るまでの変化について、マンチェスター大学のデイヴィッド・ファレルは次のように述べている〔。 その歴史のうち長きにわたって、欧州議会はまさに「多言語で議論するものの実行を伴わない会議体」という表現が当てはまってきたと言えるでしょう。しかしもはやその表現が当てはまることはありません。欧州議会はいまや立法と政策執行の監督の両方の権限において世界でもっとも強力な立法機関のひとつとなっています。 設置以来の欧州議会の展開は、欧州連合の機構がある明確な「マスタープラン」というものを持たないながらも発展してきた証である。ワシントン・ポストのトム・レイドなど一部からは「欧州連合のような複雑で過剰な運営機構を意図的に設計しようとするものはほかにいない」とする意見がある。欧州議会の本会議場ですら2か所にあり、本会議が開かれる場所が変わるようなこともあるが、これもさまざまな合意の結果であり、逆に合意がなされたとはいえないようなものでもある〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「欧州議会」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 European Parliament 」があります。 スポンサード リンク
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