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ワニのパラドックスは、自己言及のパラドックスのひとつ。人食いワニのジレンマともいわれる。このパラドックスは、不思議の国のアリスの作者として知られる数学者ルイス・キャロルが創作し、クロコディルズ(ラテン語: Crocodilus)というタイトルで発表した〔 Robin Wilson, "Lewis Carroll in Numberland: His Fantastical Mathematical Logical Life",2008,pp.221-222 , ISBN 978-0393060270〕 〔ロビン・ウィルソン著、岩谷宏訳『数の国のルイス・キャロル』ソフトバンククリエイティブ、2009年 ISBN 978-4797348385 p.232〕。 == 内容 == ナイル川の河岸で人食いワニが子供を人質にとり、その母親に「自分がこれから何をするか言い当てたら、子供を食わないが、不正解なら食う」と言った。これに対し、母親が「あなたはその子を食うでしょう」といった場合、 #ワニが子供を食う場合、母親はワニがしようとすることを言い当てたので食べてはならない。 #ワニが子供を食わない場合、母親の予想が外れたのでワニは子供を食べても良いことになる。しかしそこで食べると、結果的に母親の予想は正しかった事になるため、矛盾にぶつかる。 このように、ワニが何をしようとも自己矛盾してしまい、子供を食べる事も、食べない事もできなくなってしまう。 原文は次の通り。 A Crocodile had stolen a Baby off the banks of the Nile. The Mother implored him to restore her darling. "Well," said the Crocodile, "if you say truly what I shall do I will restore it: if not, I will devour it." "You will devour it!" cried the distracted Mother. "Now," said the wily Crocodile, "I cannot restore your Baby: for if I do, I shall make you speak falsely: and I warned you that, if you spoke falsely, I would devour it." "On the contrary," said the yet wilier Mother, "you cannot devour my Baby: for if you do, you will make me speak truly, and you promised me that, if I spoke truly, you would restore it!" (We assume, of course, that he was a Crocodike of his word; and that his sense of honour outweighed his love of babies.)〔〕 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ワニのパラドックス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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