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『ライオン仮面』(ライオンかめん)は、藤子・F・不二雄の漫画作品『ドラえもん』の一エピソード(てんとう虫コミックス第3巻収録「あやうし! ライオン仮面」)に登場する架空の漫画作品(劇中劇)。また、その主人公であるヒーローの名前。 == 作品概要 == 本作は『ドラえもん』の作品世界内で月刊少年誌に連載されている人気漫画。作者はドラえもんとのび太の家の近所に住んでいる漫画家フニャコフニャ夫。 主人公であるライオン仮面は少女と共にくらやみ団に取り囲まれて窮地に陥る。光線銃で怪光線を浴びせられライオン仮面は返り討ちに遭ってしまうが、緊迫した場面で話は打ち切られて次号へ続く。 次の号では場面が変わり、ライオン仮面の弟であるオシシ仮面が主人公になって、捕らわれた兄を救出すべくくらやみ団の本部に乗り込む。しかし、オシシ仮面も兄と同様に捕らわれてしまい、火あぶりにされて断末魔の悲鳴を上げる。前号同様、主人公が大ピンチに陥ったところでまた次号へ続く。 その次の号ではオシシ仮面のいとこであるオカメ仮面が救出に乗り出すことになるが、それ以後の展開は作中には登場せず不明である(2005年放送のアニメでは、オカメ仮面もくらやみ団に捕らわれた旨をフニャコが述べている)。 複数の雑誌に並行して連載を持っていた人気漫画家のフニャコフニャ夫は、「ライオン仮面」の担当編集者に急き立てられて主人公が絶体絶命の危機に陥る場面を後の展開を全く考えないままで描いてしまった。窮地に立たされた主人公は、どう考えても助かりようがない。「ライオン仮面」のファンで、緊迫した展開の続きを知りたくなったドラえもんがフニャコの家を訪ねると、作者であるフニャコ本人も「あれからどうして助けたらいいか見当もつかん」と頭を抱えていた。どうしても続きを知りたくなったドラえもんは、タイムマシンで未来に行って来月号の掲載誌を読んでくる。同じく続きの展開を知りたがっていたのび太たちにせがまれ、ドラえもんは空き地でみんなを前に得意げに筋書きを話していると、仕事場を逃げ出していたフニャコが出てきて自分が作者であるにもかかわらず「ぜひその先を教えてほしい」と懇願する。立ち読みの途中で本屋の店主に追い払われてしまい途中までしか読んでいなかったドラえもんは、フニャコからお金をもらって未来で掲載誌を買ってくる。絶体絶命の展開をどのような話を繋いでうまく収めたのかと読み進めてみると、新しい主人公を同じく絶体絶命の境遇に遭わせてそのまま次号へ先送りするという実にいいかげんな結末だった。フニャコは自分の無責任さに憤るが、続きが気になってそのまた次の号もドラえもんに買ってきてもらうと、またしても新しく主人公を変えてお茶を濁すという展開だった。仕事部屋の外では締め切りを気にする編集者が爆発寸前の剣幕で原稿を待っている。フニャコは、仕方なく掲載誌を丸写しすることにする。他の雑誌の編集者たちからも次々と原稿の催促をされパニックになったフニャコは、ドラえもんに自分の漫画の載っている雑誌を手当たり次第に買ってくるよう頼む。紙袋一杯に雑誌を買ったドラえもんが未来から戻ってくると、疲れ果て目を回したフニャコは、とうとう過労で倒れてしまう。結局、ドラえもんが未来から手当たり次第に買ってきたフニャコの漫画を丸写しすることになり、フニャコの漫画の本当の作者はいったい誰なのかわからなくなる(タイムパラドックス)という不条理な結末で本エピソードは幕を閉じる(ライオン仮面たちがどうなったのかも不明のままである)。 本作の掲載誌は、原作では月刊誌「少年ザンネン」に連載されているが、初期の版では『ライオン仮面』の担当編集者とは別の編集者が「少年ザンネン」編集者として登場している。なお、2005年放送のアニメ版では掲載誌は「ゴロゴロコミック」連載となっている。フニャコは、この雑誌以外にも「少年キャベジン」「少年ザンネン」「少年チャランポラン」「少年ジャプン」と連載を抱えており、自宅では大勢の編集者たちが仕事部屋に続く階段に腰を下ろして列を作り、原稿の仕上がりを待ちくたびれていた。なお、フニャコが連載を持っていた雑誌について、後年の版では「少年ザンネン」「少年チャランポラン」の雑誌名が「少年ヨンデー」「少年チャンポン」に変更されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ライオン仮面」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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