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ライトクラフト (Lightcraft) とは、マイクロ波ビームやレーザーといったビーム状の電磁波を用いた外部からのエネルギー供給により、大気中または宇宙空間で推進力を得るように設計されたあらゆる種類の飛翔体、またはその推進方式〔レイク・ミラボー「Lightcraft実証プロジェクト研究の歴史」レーザー学会誌『レーザー研究』 Vol. 34, No.6, pp. 423-428, 2006.〕。いわゆるの一種である。 == 概要 == 地上に設置した発電施設からのレーザーやマイクロ波ビームによって機体をいわば「押し上げる」方式と、地球周回軌道上に置いた太陽発電衛星から地上の機体へ向け発射したビームでいわば「牽引する」方式(こちらは円盤型)が考えられているが〔L. N. ミラボー「空と地上を結ぶ光のハイウエー」別冊日経サイエンス131 『21世紀宇宙への旅』 日経サイエンス社, 2000.〕〔Riding the Highways of Light - NASA Science 〕、現時点で実験段階まで進んでいるのは前者である。以下ではレーザーを用いた前者について記す。 地上から発射されたレーザー光を、反射鏡で機体の後方に収束させて極めて高い温度を発生させ、そこで激しく熱せられた空気が膨張する際の衝撃により推力を生み出す。これをパルスレーザーにより繰り返すことで機体を上昇させる。上昇中の大半は推進剤として周囲の大気を使用できるため、化学推進ロケットのように大量の推進剤を搭載せずに軌道上へ発射質量の大部分を届けることができる(大気の薄くなる高高度から宇宙空間においては機体から推進用のガスを噴出させる必要がある)。また、その構造上とても廉価に製造できる可能性を秘めている。さらにその推進用ビームはとして使うことでスペースデブリ除去にも応用できるとされる〔佐宗章弘, レーザーを用いた遠隔推力発生と航空宇宙応用 , 日本物理学会第59回年次大会 物理学会領域2シンポジウム「宇宙航行用電気推進機の現状と物理的課題」発表資料, 2004.〕。しかしこの推進方法には極めて高出力の電磁波ビームが必要であり、現時点ではもっとも強力なレーザーでさえテスト目的に使用するのがせいぜいである。 米レンセラー工科大学の教授はNASAやアメリカ空軍・陸軍の後援をうけて研究・実験をおこない、地上に設置されたレーザーで軌道上へ物体を送れる可能性が実証された。2000年10月2日の実験では、10kW級の炭酸ガスレーザーにより高度71mまで到達することに成功している〔Laser-Boosted Rocket Sets Altitude Record | Space.com 〕。 なお「ライトクラフト」という語は、ミラボーとが1985年に出した著書 ''The Future of Flight'' の中で初めて紹介した造語である〔。 また、日本においては東京大学の小紫公也が「マイクロ波ロケット」という名称で、マイクロ波を利用したビームエネルギー推進を研究している〔Microwave Rocket, Komurasaki Lab., UT, Japan. 〕〔マイクロ波ロケットの高推力化に成功! 東京大学小紫研究室 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ライトクラフト」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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