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ライフゲーム (〔英語で単に とした場合、ハズブロが販売しているボードゲームと同名(日本では「人生ゲーム」)だが、これとは全く無関係である。これと区別するため、ライフゲームを 、人生ゲームを とも呼ぶ。〕) は1970年にイギリスの数学者ジョン・ホートン・コンウェイ () が考案した生命の誕生、進化、淘汰などのプロセスを簡易的なモデルで再現したシミュレーションゲームである。単純なルールでその模様の変化を楽しめるため、パズルの要素を持っている。 生物集団においては、過疎でも過密でも個体の生存に適さないという個体群生態学的な側面を背景に持つ。セル・オートマトンのもっともよく知られた例でもある。 == 概要 == 我々が暮らす空間、さらには時間が連続的なものであるか、それとも非連続的なものであるのか、という問いはギリシア時代から思索の対象となってきた。セル・オートマトンはその問いに答えるものではないが、空間、時間が不連続であった場合、どのような世界が形成されるのかを示してくれる。 セル・オートマトンは、四角形などのセルによって分割された空間において、時間に最小単位が存在する場合の計算モデルである。1940年代にジョン・フォン・ノイマンとスタニスワフ・ウラムによって考案された。当時はコンピュータが発明された直後であり、セル・オートマトンの研究は、方眼紙と筆記具によるものである。フォン・ノイマンの関心は自己複製機械にあり、2次元セル・オートマトンによる自己複製機械の例を1952年に示している。 セル・オートマトンが研究者以外の興味をひくきっかけとなったのが、ライフゲームである。1970年10月の『サイエンティフィック・アメリカン』誌のマーチン・ガードナーのコラム上で紹介されたところ多くの反響を呼んだ。サイエンティフィック・アメリカン誌が読者からの手紙を中心とした記事を何度も組んだほどである。興味深いことにライフゲームはチューリング完全(万能チューリングマシンの働きをするパターンが構成可能)であることが証明されている。これは、ライフゲームで、計算機で実行可能な全ての計算について、対応するパターンを作ることができるということを表している。 ライフゲームの考案後すぐに、移動物体であるグライダーパターンと、長寿型のR-ペントミノパターンが発見された。当時は、このようなゲームの研究を目的として、コンピュータを利用できたのは限られた人々であったが、それらの人々の間にライフゲームは流行した。夜間あるいは未使用のコンピュータ上でライフゲームのプログラムが動かされることとなり、興味深いパターンが多数発見された。後にマイクロコンピュータの普及により、一定の人気を持つアプリケーションとして現在に至っている。 その後、セル・オートマトンの研究はライフゲームのような2次元のタイプではなく、1次元を中心に進んだ。1980年には、スティーブン・ウルフラムによって1次元セル・オートマトンの4分類が完成し、クリストファー・ラングトンによって「カオスの縁」と呼ばれる概念が確立した。3次元以上のセル・オートマトンも研究対象となっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ライフゲーム」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Conway's Game of Life 」があります。 スポンサード リンク
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