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ラクトバチルス・ロイテリ菌 : ウィキペディア日本語版
ラクトバチルス・ロイテリ菌[らくとばちるすろいてりきん]

ラクトバチルス・ロイテリ菌() とは哺乳類や鳥類の消化管に生息しているグラム陽性の乳酸桿菌の一種である。1980年代初頭に初めて類型化され、''L. reuteri''の数菌株はプロバイオティクスとして乳児疝痛(乳児の夜泣きや長泣きの原因の一つ)、下痢、便秘を含む機能性胃腸疾患、ピロリ菌虫歯菌歯周病菌の発育抑制などを目的に広く利用されている。スウェーデンBioGaia ABは保健効果のある重要な''L. reuteri''の菌株の多くを所有しており、商業的な利用に関する多くの異なった特許の登録を行っている。
== 概要 ==

ラクトバチルス・ロイテリ菌(''Lactobacillus reuteri'')の存在自体は古くから認識されていたが、そのプロバイオティクス特性に関する知見について研究が進んできたのはごく最近のことである。
20世紀の変わり目には''L. reuteri'' は早くも乳酸菌として科学的に分類されていたが〔Orla-Jensen, S. 1919. The lactic acid Bacteria. Det Kongelige Danske Videnskasbernes Selskab. Naturvidenskabelige mathematiske Afdeling, NS 8.5.2〕、この時点では誤ってラクトバチルス・ファーメンタム菌()のグループに分類されていた。1960年代には、ドイツの微生物学者ゲルハルト・ロイター(Gerhard Reuter)博士によるさらなる研究の結果、''L. reuteri'' (最終的に彼の名前に因んで命名された)は''L. fermentum''と区別されるようになり、ロイター博士は''Lactobacillus fermentum'' biotypeⅡとして再分類した〔Reuter G. (1965). "Das vorkommen von laktobazillen in lebensmitteln und ihr verhalten im menschlichen intestinaltrakt". Zbl Bak Parasit Infec Hyg I Orig 197 (S): 468–87〕。
1980年Kandler、Setter、Köhlらにより''L. reuteri'' はまったく異なった種として最終的に同定された〔Kandler O., Stetter K., Kohl R. (1980). "Lactobacillus reuteri sp. nov. a new species of heterofermentative lactobacilli". Zbl. Bakt. Hyg. Abt. Orig. C1: 264–9.〕。この研究グループは''L. reuteri'' 及び''Lactobacillus fermentum''の他の生物型(biotype)との間に顕著な差を発見したことから、正式な種としての固有性を与えるべきだと提案した。彼らは発見者であるロイター博士に因んで種名を「Reuteri(ロイテリ)」とし、以来''L. reuteri'' は乳酸杆菌属(''Lactobacillus'')内の独立した種として認識されるようになった。
''L. reuteri'' の細胞の形態はわずかに不規則で両端が丸く少し湾曲している。大きさは通常0.7-1.0×2.5-5.0μmで、単独であったり、ペアであったり、集団で存在する。グラム陽性の嫌気性乳酸桿菌でヘテロ発酵を行い、最適発酵温度は45℃である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ラクトバチルス・ロイテリ菌」の詳細全文を読む



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