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ラジオゾンデ : ウィキペディア日本語版
ラジオゾンデ

ラジオゾンデ () とは、地上から上空(およそ高度30km)の高層気象観測気象データ(気温湿度気圧)を随時観測するために、主にゴム気球で飛ばされる無線機付き気象観測機器のことである。
ラジオは英語で無線電波、ゾンデはドイツ語やフランス語で探針のことであり、「ラジオゾンデ」は測定対象の近傍に位置し情報を電波で伝送する計測システムの一部分を意味する。なお英語でもradiosondeと呼ばれるのが普通。
日本ではゴム気球で観測装置を飛ばして行なう高層気象観測を総じてラジオゾンデと呼ばれることが多いが、実際には上空の風向や風速も観測できるレーウィンゾンデGPSゾンデなどの観測機器が多く用いられる。

== 概要 ==
通常、ラジオゾンデはゴム気球に取り付けられ、上昇しながら上空の気温湿度気圧を観測する。ラジオゾンデには観測結果を伝送するための無線送信機が装備されており、観測結果は無線(周波数403.3MHz~405.7MHzの100kHz間隔・1673MHz・1680MHz・1687MHz)で地上に送信される。内容はテレメトリー信号になっているので、傍受してもデータを解読する必要がある。600gのゴム気球を用いた場合、約90分で上空30km程度に達すると気球の膨張が限界に達して破裂し、ラジオゾンデは落下し観測は終了する。
日本から飛ばした場合、多くは偏西風に乗って太平洋上へ落下するが、季節や時間帯、地理的な影響や気象条件などにより、陸地に落下する場合もある(ただし陸地に落下することが予想される場合は、パラシュートを取り付けて飛ばしている)。過去には、八丈島測候所から飛揚されたラジオゾンデが、通常通り上空まで上昇後、再び、八丈島に落下したという事例がある。
多くは使い捨てだが、修理した方が安く上がるのであれば回収されたゾンデを修理して使用する(この場合、ケースには放出者の連絡先と「本機を拾得された方は御連絡下さい」などの文言が書かれる)。
日本では、全国18箇所の気象台測候所航空自衛隊陸上自衛隊大学などの研究機関、日本気象協会などが観測を実施している。気象台・測候所では、通常1日に2回(8時30分・20時30分)飛ばしている。台風接近時などは1日に最大4回飛ばすことがある。
高層観測のためにゾンデを放球する場合、定時観測では年に1-2回、航空路誌(AIP:Aeronautical Information Publication)で告知するほか、臨時観測する場合、放球数時間前に航空当局に対して「高層観測を行うためのゾンデ放球を行う」旨の告知を行うことになっている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ラジオゾンデ」の詳細全文を読む



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