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ラーマーヤナ : ウィキペディア日本語版
ラーマーヤナ

ラーマーヤナ』(''Rāmāyana''、サンスクリット:रामायण 英語 :en:Ramayana)は、古代インドの大長編叙事詩ヒンドゥー教の聖典の一つであり、『マハーバーラタ』と並ぶインド2大叙事詩の1つである。サンスクリットで書かれ、全7巻、総行数は聖書にも並ぶ48,000行に及ぶ。成立は紀元3世紀頃で、詩人ヴァールミーキが、ヒンドゥー教の神話と古代英雄コーサラ国ラーマ王子の伝説を編纂したものとされる。
この叙事詩は、ラーマ王子が、誘拐された妻シーターを奪還すべく大軍を率いて、ラークシャサの王ラーヴァナに挑む姿を描いている。ラーマーヤナの意味は「ラーマ王行状記」。
現代でも、ラーマーヤナは、絵画、彫刻、建築、音楽、舞踏、演劇、映画など多くの分野で、インドのみならず、当時同じサンスクリット圏であり古くからインド文化を取り入れてきた東南アジア一円に深く浸透し影響力を持っており、王権を強調するその内容は、支配階級のみならず、民衆の間でも広く親しまれている〔タイの小学校では「ラーマーヤナ」の古典舞踊の授業が必須であり、タイの国王の名前が代々「ラーマ」である点にもその影響力を見ることができる(2015年5月時点でラーマ9世)。インドネシアでは、「ラーマーヤナ」は「影絵」として民衆に親しまれており、また、世界遺産プランバナン寺院群では回廊に「ラーマーヤナ」の石造レリーフ(壁彫刻)があり、ステージでは「ラーマーヤナ」の舞台劇が行われ、内外の観光客に対する観光資源の一つになっている。カンボジアアンコール・ワットの遺跡でも「ラーマーヤナ」のレリーフが見られる。
(参考)NHK高校講座 世界史 東南アジア世界の形成 〕。
なお、編纂された紀元3世紀当時のクシャトリヤ勢力の台頭を反映し、この叙事詩で活躍する人物は全てクシャトリヤである。また、ラーマーヤナの核心部分は第2巻から第6巻とされ、その成立は紀元前4-5世紀頃で〔下掲、中村(2012)第1巻26頁他。〕、第1巻と第7巻よりも古い。
== 内容 ==

=== 第1巻 バーラ・カーンダ(少年の巻) ===
子供のいないダシャラタ王は盛大な馬祀祭を催し、王子誕生を祈願した。おりしも世界はラークシャサ(仏教では羅刹とされる)の王ラーヴァナの脅威に苦しめられていたため、ヴィシュヌはラーヴァナ討伐のためダシャラタ王の王子として生まれることとなった。こうしてカウサリヤー妃からラーマ王子、カイケーイー妃からバラタ王子、スミトラー妃からラクシュマナシャトルグナの2王子がそれぞれ生まれた。成長したラーマはリシ(聖賢)ヴィシュヴァーミトラのお供をしてミティラージャナカ王を訪問したが、ラーマはそこで王の娘シーターと出会い、結婚した。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ラーマーヤナ」の詳細全文を読む



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