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リアプノフ指数(リアプノフしすう、)とは、力学系においてごく接近した軌道が離れていく度合いを表す量である。リャプノフ指数とも表記される。ロシア人科学者 (アレクサンドル・リプノーフ、)にその名をちなむ。 系の相空間上の2つの軌道について考える。2つの軌道上の時刻 ''t'' における点の距離をベクトル ''δ''(''t'') として、初期状態 ''t'' = 0 には、これらの軌道は距離 ''δ''(0) だけ離れているとする。''δ''(''t'') を近似的に次のように表す。 : ここで はユークリッドノルムを意味する。上式で ''λ'' > 0 の場合は軌道は離れていき、 ''λ'' < 0 の場合は軌道は近づいていく。よって、軌道が離れていく度合いは ''λ'' の値により決定される。この ''λ'' がリアプノフ指数である。軌道がカオス的であるとき、上式のように軌道は指数関数的に離れていく。すなわち、リアプノフ指数が正であることが軌道がカオス的であることの1つの定義とされる。 より詳細には、系の状態変数が ''k'' 個(''k'' > 1)の場合、すなわち相空間が ''k'' 次元である場合は各次元ごとに固有のリアプノフ指数を持つ。これらのリアプノフ指数の組をリアプノフスペクトラムと呼び、そのうちの最大のリアプノフ指数を最大リアプノフ指数と呼ぶ。各々のリアプノフ指数を見れば正であったり負であったりするが、最大リアプノフ指数が正であれば、その系はカオスの特徴の1つである初期値鋭敏性を持つといえる。'δ''(''t'') として、初期状態 ''t'' = 0 には、これらの軌道は距離 ''δ''(0) だけ離れているとする。''δ''(''t'') を近似的に次のように表す。 : ここで はユークリッドノルムを意味する。上式で ''λ'' > 0 の場合は軌道は離れていき、 ''λ'' < 0 の場合は軌道は近づいていく。よって、軌道が離れていく度合いは ''λ'' の値により決定される。この ''λ'' がリアプノフ指数である。軌道がカオス的であるとき、上式のように軌道は指数関数的に離れていく。すなわち、リアプノフ指数が正であることが軌道がカオス的であることの1つの定義とされる。 より詳細には、系の状態変数が ''k'' 個(''k'' > 1)の場合、すなわち相空間が ''k'' 次元である場合は各次元ごとに固有のリアプノフ指数を持つ。これらのリアプノフ指数の組をリアプノフスペクトラムと呼び、そのうちの最大のリアプノフ指数を最大リアプノフ指数と呼ぶ。各々のリアプノフ指数を見れば正であったり負であったりするが、最大リアプノフ指数が正であれば、その系はカオスの特徴の1つである初期値鋭敏性を持つといえる。'(''t'') として、初期状態 ''t'' = 0 には、これらの軌道は距離 ''δ''(0) だけ離れているとする。''δ''(''t'') を近似的に次のように表す。 : ここで はユークリッドノルムを意味する。上式で ''λ'' > 0 の場合は軌道は離れていき、 ''λ'' < 0 の場合は軌道は近づいていく。よって、軌道が離れていく度合いは ''λ'' の値により決定される。この ''λ'' がリアプノフ指数である。軌道がカオス的であるとき、上式のように軌道は指数関数的に離れていく。すなわち、リアプノフ指数が正であることが軌道がカオス的であることの1つの定義とされる。 より詳細には、系の状態変数が ''k'' 個(''k'' > 1)の場合、すなわち相空間が ''k'' 次元である場合は各次元ごとに固有のリアプノフ指数を持つ。これらのリアプノフ指数の組をリアプノフスペクトラムと呼び、そのうちの最大のリアプノフ指数を最大リアプノフ指数と呼ぶ。各々のリアプノフ指数を見れば正であったり負であったりするが、最大リアプノフ指数が正であれば、その系はカオスの特徴の1つである初期値鋭敏性を持つといえる。'δ''(0) だけ離れているとする。''δ''(''t'') を近似的に次のように表す。 : ここで はユークリッドノルムを意味する。上式で ''λ'' > 0 の場合は軌道は離れていき、 ''λ'' < 0 の場合は軌道は近づいていく。よって、軌道が離れていく度合いは ''λ'' の値により決定される。この ''λ'' がリアプノフ指数である。軌道がカオス的であるとき、上式のように軌道は指数関数的に離れていく。すなわち、リアプノフ指数が正であることが軌道がカオス的であることの1つの定義とされる。 より詳細には、系の状態変数が ''k'' 個(''k'' > 1)の場合、すなわち相空間が ''k'' 次元である場合は各次元ごとに固有のリアプノフ指数を持つ。これらのリアプノフ指数の組をリアプノフスペクトラムと呼び、そのうちの最大のリアプノフ指数を最大リアプノフ指数と呼ぶ。各々のリアプノフ指数を見れば正であったり負であったりするが、最大リアプノフ指数が正であれば、その系はカオスの特徴の1つである初期値鋭敏性を持つといえる。'(0) だけ離れているとする。''δ''(''t'') を近似的に次のように表す。 : ここで はユークリッドノルムを意味する。上式で ''λ'' > 0 の場合は軌道は離れていき、 ''λ'' < 0 の場合は軌道は近づいていく。よって、軌道が離れていく度合いは ''λ'' の値により決定される。この ''λ'' がリアプノフ指数である。軌道がカオス的であるとき、上式のように軌道は指数関数的に離れていく。すなわち、リアプノフ指数が正であることが軌道がカオス的であることの1つの定義とされる。 より詳細には、系の状態変数が ''k'' 個(''k'' > 1)の場合、すなわち相空間が ''k'' 次元である場合は各次元ごとに固有のリアプノフ指数を持つ。これらのリアプノフ指数の組をリアプノフスペクトラムと呼び、そのうちの最大のリアプノフ指数を最大リアプノフ指数と呼ぶ。各々のリアプノフ指数を見れば正であったり負であったりするが、最大リアプノフ指数が正であれば、その系はカオスの特徴の1つである初期値鋭敏性を持つといえる。'δ''(''t'') を近似的に次のように表す。 : ここで はユークリッドノルムを意味する。上式で ''λ'' > 0 の場合は軌道は離れていき、 ''λ'' < 0 の場合は軌道は近づいていく。よって、軌道が離れていく度合いは ''λ'' の値により決定される。この ''λ'' がリアプノフ指数である。軌道がカオス的であるとき、上式のように軌道は指数関数的に離れていく。すなわち、リアプノフ指数が正であることが軌道がカオス的であることの1つの定義とされる。 より詳細には、系の状態変数が ''k'' 個(''k'' > 1)の場合、すなわち相空間が ''k'' 次元である場合は各次元ごとに固有のリアプノフ指数を持つ。これらのリアプノフ指数の組をリアプノフスペクトラムと呼び、そのうちの最大のリアプノフ指数を最大リアプノフ指数と呼ぶ。各々のリアプノフ指数を見れば正であったり負であったりするが、最大リアプノフ指数が正であれば、その系はカオスの特徴の1つである初期値鋭敏性を持つといえる。'(''t'') を近似的に次のように表す。 : ここで はユークリッドノルムを意味する。上式で ''λ'' > 0 の場合は軌道は離れていき、 ''λ'' < 0 の場合は軌道は近づいていく。よって、軌道が離れていく度合いは ''λ'' の値により決定される。この ''λ'' がリアプノフ指数である。軌道がカオス的であるとき、上式のように軌道は指数関数的に離れていく。すなわち、リアプノフ指数が正であることが軌道がカオス的であることの1つの定義とされる。 より詳細には、系の状態変数が ''k'' 個(''k'' > 1)の場合、すなわち相空間が ''k'' 次元である場合は各次元ごとに固有のリアプノフ指数を持つ。これらのリアプノフ指数の組をリアプノフスペクトラムと呼び、そのうちの最大のリアプノフ指数を最大リアプノフ指数と呼ぶ。各々のリアプノフ指数を見れば正であったり負であったりするが、最大リアプノフ指数が正であれば、その系はカオスの特徴の1つである初期値鋭敏性を持つといえる。 ==1次元離散時間力学系のリアプノフ指数== まず、単純な1次元離散力学系の場合のリアプノフ指数について説明する。を系の状態変数、を離散時間としたとき(ここではは0を含む)、 写像 ''x''''n''+1 = ''f''(''xn'') のリアプノフ指数 ''λ'' は次のように定義される。 : ここで、ln は自然対数を意味する。上式は次のように導入される。 初期位置を ''x''0 とする。さらに、''x''0 からの微小量 ''λ''0ずれた点 ''x''0 + ''λ''0 を考える。リアプノフ指数では ''x''0 から出発する軌道と ''x''0 + ''λ''0 から出発する軌道がどれだけ離れていくかを定義したい。ずれは時間発展とともに変化していくと考えられるので、時刻 ''n'' におけるずれを ''λn'' で表す。''n'' = 1 でのずれはとなり、''n'' = ''n'' でのずれも同様に、と得られる。ここで、''fn''(''x'')は ''f''(''x'')の ''n'' 回反復写像を表す。 本記事の冒頭で定義したように、''λn'' が ''n'' に指数関数的に比例するとして、 : と表す。両辺の自然対数をとると、 : が得られる。ただし、初期のずれ量 ''λ''0 は微小量としたが、実際にはリアプノフ指数は初期のずれ量を無限小とした ''λ''0 → 0 の極限値で定義される。よって、上式は : となる。上式の絶対値の中身に注目すると、 : とできる。ここで(''f n'')'(''x'') は、''fn''(''x'') の微分を意味する。は総乗を意味し、最右辺は合成関数の微分の連鎖律により得ることができる。よって、 : となる。さらに上式において ''n'' → ∞ とした極限値が存在するとき、その極限値を初期値 ''x''0 から出発する軌道のリアプノフ指数と呼ぶ。 : 1968年に発表されたValery Oseledecの多重エルゴード定理により、''n'' → ∞ の極限値が存在すること、ほとんどすべての初期値 ''x''0 で ''λ'' は同じ値に収束することが証明されている。対象とする力学系のアトラクターの吸引域内の初期値であれば、全ての初期値で同じ ''λ'' の値に収束する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「リアプノフ指数」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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