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リキュムニオス リキュムニオス(, )は、ギリシア神話の人物である。ミュケーナイの王エーレクトリュオーンの庶子で、母はプリュギア出身の女性ミデア。ヘーラクレースの母であるアルクメーネーとは異母兄弟〔アポロドーロス、2巻4・5。〕。クレオーンの姉妹ペリメーデーとの間に〔アポロドーロス、2巻4・6。〕、オイオーノス〔パウサニアス、3巻15・4~15・5。ピンダロス『オリュンピア祝勝歌』第10歌65~66。〕、アルゲイオス、メラースをもうけた〔アポロドーロス、2巻7・7。〕。またこの他にも子供がいた〔シケリアのディオドロス、4巻57・3、58・5。〕。 == 神話 == エーレクトリュオーンの息子たちがタポス王プテレラーオスの息子たちと戦ったとき、幼かったリキュムニオスはエーレクトリュオーンの息子たちの中で唯一生き残った。その後、アムピトリュオーンがエーレクトリュオーンを誤って殺してしまったことが原因でステネロスに追放されたさい、リキュムニオスはアルクメーネーとともにアムピトリュオーンに従ってテーバイに亡命し、クレオーンの姉妹ペリメーデーを妻として与えられた〔アポロドーロス、2巻4・6。〕。 リキュムニオスの子供のうちオイオーノスはヒッポコオーンの子供たちに殺された。ヘーラクレースは報復としてラケダイモーンを征服し、ヒッポコオーンの一族を滅ぼした〔パウサニアス、3巻15・4~15・5。他、アポロドーロス、2巻7・3。シケリアのディオドロス、4巻33・5。〕。またアルゲイオス、メラースはヘーラクレースがオイカリア王エウリュトスを滅ぼした戦争に参加して戦死したとされる〔アポロドーロス、2巻7・7。〕。 ヘーラクレースの死後、ミュケーナイの王エウリュステウスはヘーラクレイダイおよびリキュムニオスとその子供たち、イオラーオス、ヘーラクレースに従ったアルカディア軍を迫害した〔シケリアのディオドロス、4巻57・3。〕。ヘーラクレイダイたちはエウリュステウスとの戦争に勝利したが、その後リキュムニオスはヘーラクレイダイの1人であるトレーポレモスに殺されたといわれる〔『イーリアス』2巻。ピンダロス『オリンピア祝勝歌』第7歌27~31など。〕。すなわちリキュムニオスはトレーポレモスが奴隷を杖で打つのを止めに入ったところを間違って打たれて死に、一方のトレーポレモスは同族からの報復を避けるためにロドス島に亡命した。これはヘーラクレイダイがペロポネーソス半島に帰還したが、神意による飢饉に見舞われたためにマラトーンに退去する直前の出来事であった〔アポロドーロス、2巻8・2。〕。一説によるとヘーラクレイダイがペロポネーソスを退去したのちに、アルゴス人の好意によってリキュムニオスとその子供たち、トレーポレモスはアルゴスに住むことができたが〔シケリアのディオドロス、4巻58・5。〕、トレーポレモスが牛を打っているときに打ち殺されたという〔高津『辞典』p.176a。〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「リキュムニオス」の詳細全文を読む
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