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リスク中立確率測度 : ウィキペディア日本語版
リスク中立確率
リスク中立確率(リスクちゅうりつかくりつ、)とは、金融経済学数理ファイナンス金融工学などにおいて、金融資産の理論的な価格を決定するために用いられる仮想上の確率である。確率測度であることを強調して、リスク中立確率測度()やリスク中立測度()と呼ばれたり、またその数学的特性から同値マルチンゲール測度()と呼ばれることもある。リスク中立確率の下では全ての資産価格が(局所)マルチンゲールとなる。多くの資産価格理論において中核的な役割を果たしており、確率的割引ファクター無裁定価格理論などとも深く関連する重要な概念である。
== 概要 ==
リスク中立確率とは資産価格がマルチンゲールとなるような仮想上の確率を指す。確率空間 (\Omega,\mathcal F,\mathbb P) 上において、リスク中立確率測度 \widetilde とは、以下の2条件を満たす確率測度を言う。
# \mathbb P\widetilde は同値(互いに絶対連続)である。
# 任意の金融資産の価格とそのインカム・ゲインの和を安全資産の利子率で割り引いたものはリスク中立確率測度 \widetilde の下で(局所)マルチンゲールとなる。
例えば、離散時間モデルの場合、任意の金融資産 i の価格 p_ について以下の式が成立する。
:p_ = \widetilde_t\left
ここで d_ は金融資産 i の時点 t+1 におけるインカム・ゲインであり、r_ は安全資産の利子率である。\widetilde_t は確率測度 \widetilde による、時点 t までの情報で条件づけられた条件付期待値である。
連続時間モデルの場合は、インカム・ゲインの確率過程が区分的に連続ならば、次のような方程式が成立する。
:p_ = \widetilde_t\leftu + \exp\left\p_\right
ただし、ここでの安全資産の利子率 r_ は指数レートによる連続時間においての利子率となる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「リスク中立確率」の詳細全文を読む



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