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リボソームDNA[りぼそーむでぃーえぬえー]
リボソームDNA(Ribosomal DNA; rDNA)は、リボソームRNA(rRNA)をコードしている DNA である。リボソームは細胞内でタンパク質やペプチド鎖の合成を行っている小器官であり、リボソーム自身はタンパク質と rRNA より成っている。右図の通り、rDNA は NTS、ETS、18S、ITS1、5.8S、ITS2、それに 28S を含む転写単位(オペロン)の反復配列(タンデムリピート)から構成されている。rDNA には 5S rRNA をコードするもう一つの遺伝子があり、大部分の真核生物ではゲノム中のどこかに位置している〔 PMID 19052325〕。ショウジョウバエの場合、5S の rDNA もタンデムリピートを形成している〔。細胞核において、染色体中 rDNA にあたる領域はループ構造を形成し、核小体として視覚的に確認できる。この rDNA 領域によって核小体が形成されることから、仁形成部位(nucleolus organizer region)とも呼ばれる。ヒトゲノムにおいては、13、14、15、21、それに22番染色体の計5染色体に仁形成部位が存在している。 == 反復配列の均一性 == rDNA のタンデムリピートにおいて、反復単位間の相違は非常に少ない。このことは、それぞれの配列が互いに協調的な進化を遂げてきたことを示唆している〔。9種のショウジョウバエ属における 5S タンデムリピート領域の比較研究では、この領域には挿入や欠失が頻繁に起こっていること、また5'および3'の両末端には保存性の高いフランキング領域が存在することが分かった〔 PMID 7490776〕。これらの変異はDNA複製時の娘鎖のずれや、遺伝子変換(gene conversion)によって起こるとされる〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「リボソームDNA」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Ribosomal DNA 」があります。
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