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リョウメンシダ : ウィキペディア日本語版
リョウメンシダ

リョウメンシダ ''Arachniodes standishii'' は、オシダ科カナワラビ属シダ植物である。軟らかくて細かく裂けた葉を付け、その葉の裏表が判然としない感じがある。
== 特徴 ==
常緑性多年生草本〔以下、記載は種として岩槻編(1992),p.178〕。根茎は太くて鱗片が多く、短く横に這う。葉は束のように生じ、葉柄は長さ20-40cm、基部には線状披針形の鱗片が密生するが、上部では線形のものがまばらにあるだけである。鱗片はいずれも縁が滑らかで淡褐色、大きいものでは長さ2cmに達する。細い線状の鱗片は葉柄上部から羽軸にかけてもまばらに着く〔田川(1959),p.88〕。
葉身は3回から4回羽状複葉的に裂ける。全体の形は長卵状広披針形で先端は急に狭まって突き出して尖り、基部は円形から心形、長さ40-65cm、幅15-30cm。小羽片は長楕円形で先端は尖るか鈍い。二次小羽片は広楕円形で先端は尖り、柄はないか短い柄があって長さ0.5-1cm、幅2-5mm、縁には鋸歯がある。葉質は紙質で淡緑色で、胞子嚢群を付けない部分では表面、裏面の様子が同じように見える。
胞子嚢群は葉脈の先端に生じ、葉身の下部の中央付近から外側に向けて順に生じ、裂片の中肋寄りに位置する。包膜は大きくて円腎形で縁は滑らか、時に毛を有する例がある。胞子嚢群は秋から冬に熟する〔光田(1986),p.148〕。これも本種の特徴とされる。胞子には葉緑体を含むので、緑色に見える。これは、カナワラビ属の中では本種だけに見られる特徴である〔中池(1997),p.27〕。

File:Arachniodes standishii ryoumensida02.jpg|側羽片
File:Arachniodes standishii ryoumensida03.jpg|裏面・胞子嚢群の様子


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「リョウメンシダ」の詳細全文を読む



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