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リヨン駅列車衝突事故 : ウィキペディア日本語版
リヨン駅列車衝突事故

リヨン駅列車衝突事故(フランス語:Accident ferroviaire de la gare de Lyon)とは、1988年6月27日フランスパリ市にあるフランス国鉄(略称:SNCF)リヨン駅構内で発生した列車正面衝突事故である。当駅構内に入場した電車が、当駅に停車していた別列車と衝突し、死者56名、負傷者55名を出した。
== 概要 ==
フランス国鉄の通勤電車153944列車は、Z5300形電車を使用して、パリ市の南東に位置するムランからパリ市のリヨン駅への50マイルの距離を運行していた。夏ダイヤへの改正により、事故当時の1988年6月27日は、ル・ヴェール・ド・メゾン駅は通過駅となった。
列車が、ル・ヴェール・ド・メゾン駅のプラットホームに差し掛かろうとしたとき、2両目にいた乗客が、突然立ち上がって、緊急ブレーキを操作し下車した。運転士は、車掌の手も借りながら、ブレーキの解除作業を26分間行った。この作業により列車にいた乗客の多くが下車した。遅れた時間を取り戻すため、リヨン駅にある運行指令室は、運転士に次の停車駅であるメゾン=アルフォール駅(終点のリヨン駅の一つ前の停車駅)を通過するように指示した。
列車は、メゾン=アルフォール駅を通過した直後、リヨン駅に向かう4度の下り坂に差し掛かった。リヨン駅入場でポイントを渡るため、減速を示す黄信号を運転士が確認し、減速しようとしたとき、列車のブレーキはほとんど働かないことに気付いた。下り坂のため列車の速度が増す中、運転士は緊急警報を無線で連絡したが、運行指令室のオペレータに自車の番号を伝えていなかった。運転士は、警報ボタンを押し、乗客を列車の後部に避難させるために運転室を空にした。
153944列車は、リヨン駅で出発が遅れていた当駅発の列車と衝突した。衝突された列車の運転士は、乗客に避難をよびかけるため衝突直前まで運転室に残り犠牲となった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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