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ロンドン・リンネ協会 (ロンドン・リンネきょうかい、Linnean Society of London)は、イギリスのロンドンにある分類学・博物学の研究と普及を目的とした学術機関である〔ロンドン・リンネ協会 公式ウェブサイト The-Society 2015年11月6日閲覧〕。生物学的に重要な標本や原稿・文献のコレクションを所有しており、植物学・動物学に関わる学術誌を出版している。また本協会や分類学の歴史についてのレビュー誌である「''The Linnean''」の発行も行っている。本協会はまた、その分野での功績に対し、多くの権威あるメダルや賞の授与も行っている〔ロンドン・リンネ協会 公式ウェブサイト awards_and_grants 2015年11月6日閲覧〕。 == 歴史 == リンネ協会は、植物学者ジェームズ・エドワード・スミス (Sir James Edward Smith、1759-1828)によって1788年に設立された。協会名は、スウェーデンの博物学者カール・フォン・リンネ (Carl von Linné、1707-1778、叙爵前の名はカロルス・リンナエウス)に由来する。現存する世界で最も古い博物学の協会である〔 Gage A.T. and Stearn W.T. (1988) ''A Bicentenary History of the Linnean Society of London'', Linnean Society of London, p. 2〕。 著名な協会のフェローに、1854年からフェローであったチャールズ・ダーウィン (Charles Darwin)〔 Freeman, R. B. (2007). ''Charles Darwin: A companion'' (2d online ed.). pp. 107, 109〕と、彼の子で1875年からフェローであったフランシス・ダーウィン (Francis Darwin)〔 "Obituary Notices". ''Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences'' 110 (768): i–c. 1932.doi:10.1098/rspb.1932.0031 2015年11月6日閲覧〕がいる。その他の著名なフェローには細胞核 (cell nucleus)の命名者で、ブラウン運動 (Brownian motion)を発見したイギリスの植物学者ロバート・ブラウンがおり、彼は1849年から1853年まで会長を務めた〔Harris, Henry (1999). ''The Birth of the Cell''. Yale University Press. pp. 76–81.〕。 「自然選択説による進化論」は、1858年7月1日のリンネ協会の会合で初めて公表された。チャールズ・ダーウィンとアルフレッド・ラッセル・ウォレスの共同執筆による論文は、二人が出席できなかったため、ジョセフ・ダルトン・フッカーとチャールズ・ライエルにより発表された〔 Cohen, I.B. (1985) ''Revolution in Science'', Harvard University Press, 1985, pp. 288-289〕。 初の女性会長はイギリスの植物学者アイリーン・マントン (Irene Manton、1904-1988、在職1973-1976)である。彼女は電子顕微鏡の生物学的利用の先駆けであり、彼女の研究により、細胞運動の多くのシステムの中心である鞭毛や繊毛の構造が明らかになった 〔 Preston, Reginald Dawson (1990). "Irene Manton. 17 April 1904-13 May 1988". Biographical Memoirs of Fellows of the Royal Society 35: 248. doi:10.1098/rsbm.1990.0011 2015年11月6日閲覧〕 〔 Biography of Irene Manton sponsored by the Linnean Society 2015年11月6日閲覧〕。 2007年5月29日、リンネ協会で開催されたリンネ誕生300年記念行事において、日本の明仁天皇は基調講演「リンネと日本の分類学 -生誕300年を記念して-」を行った〔宮内庁公式ウェブサイト 2015年11月9日閲覧〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ロンドン・リンネ協会」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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