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リン酸 : ウィキペディア日本語版
リン酸[りんさん]

リン酸(リンさん、燐酸、)は、リンオキソ酸の一種で、化学式 H3PO4 の無機酸である。オルトリン酸(おるとりんさん、orthophosphoric acid)とも呼ばれる。リン酸骨格をもつ他の類似化合物群(ピロリン酸など)はリン酸類(リンさんるい、)と呼ばれている。リン酸類に属する化合物を「リン酸」と略することがある。リン酸化物を反応させることで生成する。生化学の領域では、リン酸イオン溶液は無機リン酸 (Pi) と呼ばれ、ATPDNA あるいは RNA官能基として結合しているものを指す。
==概要==
純粋なリン酸は斜方晶系に属す不安定な結晶、またはシロップ状の無色の液体。融点 42.35 ℃。水・アルコールエーテルに可溶。
生化学において最も重要な無機オキソ酸といっても過言ではなく、DNAATP を構成するため非常に重要。生化学反応では、低分子化合物の代謝においてリン酸が付加した化合物リン酸エステルなど)が中間体として用いられることが多い。またタンパク質の機能調節(またそれによるシグナル伝達)においてもリン酸化は重要である。これらのリン酸化は多くの場合 ATP を用い、特定のリン酸化酵素によって行われる。
このほか、肥料洗剤の製造、エチレン製造の触媒、清涼剤(コーラの酸味料など)、歯科用セメント、金属表面処理剤、ゴム乳液の凝結剤、医薬、微生物による廃水浄化など用途は幅広い。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「リン酸」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Phosphoric acid 」があります。



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