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ロスト・ボディ : ウィキペディア日本語版
ロスト・ボディ

ロスト・ボディ』(''El cuerpo'')は2012年スペインサスペンス映画
死体安置所から女性の遺体が消えた事件と彼女の死の真相をトリッキーな展開で描いたスリラーである。日本では劇場未公開だがWOWOWで放送された他、2014年2月8日にBlu-rayが発売されている。
== ストーリー ==
ある夜、死体安置所から亡くなったばかりの女性マイカの遺体が消える事件が起きる。事件を担当することになったハイメ警部は、マイカの年下の夫アレックスの態度から、彼が妻を殺害し、その証拠を隠蔽するために彼女の遺体を盗み出したと睨んで厳しく尋問するが、アレックスは頑なに否定する。実はアレックスは、金持ちで支配的な妻マイカの存在をかねてより疎ましく思っており、そんな中で知り合った若い女性カルラと愛し合うようになっていたことから、確かに妻を毒殺していたのだ。しかし、遺体から証拠が出ないような特別な薬を使っていたので、そもそも遺体を盗む必要などなく、誰が遺体を盗んだのか、アレックスも分からない。密かにカルラと連絡を取り合いながら、アレックスも事件の真相を探ろうとするが、その一方で、マイカを殺害した薬をはじめ、次々とアレックスの犯行を示す証拠が現れ、アレックスは追いつめられて行く。この事態にアレックスは、マイカが実は全てに気付いていて死んだふりをして自分に復讐しようとしているのではないかと思うようになる。
ハイメ警部からの厳しい尋問に、遂にアレックスは妻の殺害を認めるが、妻は死んだふりをしているだけで生きていると主張する。そして、それを愛人のカルラが証明してくれるはずだが、カルラがマイカに殺される可能性があるので保護して欲しいと懇願する。ところが警察がカルラの住まいとされる部屋にやって来ると、そこに人の気配はなく、近所の証言からもカルラの存在自体が疑問視される。そこに死体らしきものが発見されたとの連絡が来る。現場に連行されたアレックスの目の前で遺体を包んでいる袋が開かれると、それは確かにマイカの遺体だった。ハイメ警部はアレックスに、妻を殺害する罪悪感から愛人且つ共犯者として架空の女性カルラを妄想していただけだと告げる。何も分からなくなったアレックスは手錠を付けたままその場から逃げ出すが、それをハイメ警部は慌てることなく追いかける。するとアレックスは徐々に身体に異変を感じ始め、遂に倒れ込んでしまう。そこでハイメ警部が全ての真相をアレックスに語る。
10年前、ハイメ警部は妻と娘と乗っていた車に信号を無視した車がぶつかり、その事故で妻を亡くしていた。ぶつけた車は救急車を呼ぶこともなく逃げ去り、事件はうやむやのままになっていたのだが、当時は記憶が曖昧だった娘が事故を起こした車とその運転手を思い出したことから、ハイメ警部と娘エヴァは犯人への復讐を決めたのである。実は、その事故を起こしたのはアレックスで、その助手席にはマイカが座っていたのだ。エヴァはアレックスが犯人であることを確かめるためにカルラと名乗って接近し、愛人になることで彼の告白を引き出すと、父親と共謀してアレックスによる妻殺害を利用し、マイカの遺体を隠すとともにアレックスを追いつめる証拠を用意していたのである。更に、エヴァはマイカの殺害に使ったものと同じ毒薬を密かにアレックスに飲ませており、それがようやく効いて来たアレックスはハイメ警部に見下ろされたまま息絶える。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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