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ロベルト・ムジール : ウィキペディア日本語版
ロベルト・ムージル

ローベルト・ムージルRobert Musil1880年11月6日 - 1942年4月15日)は、オーストリア小説家
==生涯==
父アルフレートは1846年ハンガリーバナート地方のテメシュヴァールに生まれ、後にグラーツに移住した。母ヘルミーネ・ベルガウアー Hermine Bergauer はオーバー・エースターライヒ州出身である。
アルフレートは、エンジニア、専門学校の校長を経た後、1890年からブリュン工科大学機械工学の教授、1917年には世襲貴族の称号を与えられる。ヘルミーネの祖父も、有名なエンジニアである。ロベルト・ムージルはオーストリアのクラーゲンフルトに生まれる。
元々チェコから移住した家系の為、ムシルムジール等様々に発音され、日本の邦訳や研究でもいくつかの異なった表記が行われているが、近年はおおむねドイツ語読みのムージルで定着していると言ってよい(本来のチェコ語の発音ではムシルである)。
ケルンテン州クラーゲンフルトで生まれたムージルは、当初軍人を目指し、シュタイアの実科ギムナージウム、アイゼンシュタットの陸軍初等実科学校、メーリッシュ・ヴァイスキルヒェン(チェコのフラニツェ・ナ・モラヴィェ)の陸軍上級実科学校に学んだが、機械工学の道に転じてブリュン工科大学に入学。その後再び哲学に転じると、ベルリン大学エルンスト・マッハ研究で博士号を取得する(1908年)。しかし結局、処女作『士官候補生テルレスの惑い』(1906)で踏み出していた作家としての道を選ぶ。1905年には「特性のない男」の草案を日記に書いている。
その後短編集『合一』(1911)、『三人の女』(1924)、『生前の遺稿集』(1935)などを発表、客観的で透徹した認識を保ちながら、理性や言語を超えた神秘的とも言える世界を追求する。1919年、「特性のない男」の仕事に本格的に取り組む。
ムージルの名を世界的なものにしたのは、唯一の長編にして未完の大作『特性のない男』である。第一次世界大戦直前のウィーンを舞台にしたこの小説の執筆し、1930年には「特性のない男」第一巻(第一部、第二部)がローヴォルト社から五千部出版された。ムージルは1931年に再びベルリンに移るものの、1933年ナチスの政権奪取後はウィーンに戻り、1938年にはスイスに亡命、この時彼の書物は発禁処分を受ける。最後はジュネーヴでこの大作の完成に心血を注ぐが、1942年シャワー室の中で脳卒中のため急死した。


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ロベルト・ムージル」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Robert Musil 」があります。



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