|
ロミ(Romi, 1905年〔1906年とする資料あり。フランス国立図書館は"1905?"としている。高遠弘美は『おなら大全』では1906年、『突飛なるものの歴史 完全版』では1905年としている。〕 - 1995年11月25日)は、フランスの著述家である。娼館、乳房、屁など、通常は歴史学の対象とはなりにくい事物を主題とした史書を多数著した。蒐集家としても知られる。本名はロベール・ミケル(Robert Miquel)であり、筆名のロミは本名を短縮したものである〔『突飛なるものの歴史 完全版』334ページ。〕。 北フランスのリールで生まれる〔『突飛なるものの歴史 完全版』334ページ。〕。若年時はパリで画廊を兼ねた骨董屋を経営したり、居酒屋を兼ねたホテルで毎夜コンサートを開いたりして生計を立てていた〔『突飛なるものの歴史 完全版』341ページ。〕。この時期にはデザイナーや雑誌寄稿者・編集者としても活動していた〔『おなら大全』427ページ。〕。後の著作の源泉となった蒐集家としての側面もこの頃から既に持ち合わせており、風俗ポスター2万5千枚を集めていた〔『突飛なるものの歴史 完全版』341ページ。〕。 本格的な著作活動を始めたのは遅く、1950年にカフェ・コンセール(19世紀末から20世紀初頭にかけてパリで流行した音楽喫茶)の歴史を綴った『Petite histoire des cafés concerts parisiens』を刊行したのが最初である〔『おなら大全』426ページ。〕。続いて1952年に娼館を主題とした『Maisons closes』を自費で出版、同書は改訂版や決定版として何度も再版された〔『おなら大全』427ページ。〕。1960年代には新聞の三面記事(faits divers)、乳房、悪魔といった事物に対し歴史的考察を加えた作品群を発表〔『おなら大全』427-428ページ。〕、突飛な主題を扱う史家としての評価を確立した。1970年代にはアンジェの地方紙に小説を送り、ゴンクール賞中短篇賞を受賞した〔『突飛なるものの歴史 完全版』348-349ページ。〕。 80歳を過ぎても執筆意欲は旺盛で、1992年に発表したジャン・フェクサスとの共著で発表した『おなら大全』ではラブレー賞を受賞した。晩年はギャンブルで財産を失い、膨大な蒐集物はオークションに出されて売却された〔『おなら大全』428ページ。〕。 ==著作== 以下の著作がある。部数の少ない限定本や豪華本が多く、入手は困難である〔高遠弘美「「 」とは何か」『ユリイカ』4月臨時増刊号 総特集 *悪趣味大全、1995年4月、青土社、34-35ページ。〕。 * 自費出版。 * 自費出版。 *(註釈・校訂: ロミ) * 日本語版は『突飛なるものの歴史』の題名で1993年に作品社から刊行されたが、この版では内容の一部が省略されていた。省略部分の一部は1995年に『ユリイカ』4月臨時増刊号で発表されたが、2010年に全訳が『突飛なるものの歴史 完全版』として平凡社から刊行された。翻訳はいずれの版も高遠弘美による。 * 自殺を扱う。 * 日本語版は高遠弘美の翻訳により『乳房の神話学』の題名で1997年に青土社から刊行された。 * * *(アルフォンス・ブーダールとの共著) 日本語版は吉田春美の翻訳により『娼館の黄金時代』の題名で1993年に河出書房新社から刊行された。 *(ジャン・フェクサスとの共著) 日本語版は高遠弘美の翻訳により『おなら大全』の題名で1997年に作品社から刊行された。 * 日本語版は高遠弘美の翻訳により『悪食大全』の題名で1995年に作品社から刊行された。 *(ジャン・フェクサスとの共著) 日本語版は高遠弘美の翻訳により『でぶ大全』の題名で2005年に作品社から刊行された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ロミ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|