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ロンドン詩篇の世界図(ロンドンしへんのせかいず、、)は、大英図書館が所蔵する『詩篇』の写本に描かれた世界地図(マッパ・ムンディ)である。1260年ごろの成立年代とされる。製作者不明。縦 9.5cm の小さな地図であるが、非常に細かく描かれている。 史家によれば、エプストルフの世界図の縮小版のようであるという。 == 概説 == ロンドン詩篇の世界図は、典型的なマッパ・ムンディであり、単に地理や歴史上の知識が描きこまれたものではなく、西洋中世の文脈の中にある。現代とは異なり、地図の上方向はキリスト教において重要な方向である東である。その上にイエス・キリストが描かれており、右手で祝福をし、左手に赤い地球を持っている。この地球は、2本の交差する線で3つの大陸に分けられる、いわゆるTO図で描かれている。上部の2分の1を占める大陸がアジア、左下がヨーロッパ、右下がアフリカである。
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