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教皇[きょうこう]

教皇(きょうこう、〔papa - Wiktionary(en) 〕、 ''Pápas''〔πάπας - Wiktionary(en) πάπας - Βικιλεξικό 〕、)は、キリスト教の最高位聖職者称号新村出広辞苑 第六版』(岩波書店2011年)728頁および松村明編『大辞林 第三版』(三省堂2006年)649頁参照。〕。一般的にはカトリック教会ローマ司教にして全世界のカトリック教徒の精神的指導者であるローマ教皇を指す。教皇の地位は「教皇位」、あるいは「教皇座」と呼ばれる。また、教皇の権威のことを「聖座」、「使徒座」ということもある。現在の教皇はフランシスコ(第266代)。
日本語では「ローマ法王」と表記されることもあるが、日本のカトリック教会の中央団体であるカトリック中央協議会は「ローマ教皇」の表記を推奨している(後述)。なお、退位した教皇の称号は名誉教皇(名誉法王とも)という。
本項では主にローマ教皇について記述する。その他の教皇については称号の変遷とその他の「教皇」の節を参照。
== 概説 ==
初期のローマ司教たちはペトロの後継者、ペトロの代理者を任じていたが、時代が下って教皇の権威が増すに従って、みずからをもって「イエス・キリストの代理者」と任ずるようになっていった。「キリストの代理者」という称号が初めて歴史上にあらわれるのは495年で、ローマの司教会議において教皇ゲラシウス1世を指して用いられたものがもっとも初期の例である。これは五大総大司教座(ローマ、アンティオキアエルサレムコンスタンティノープルアレクサンドリア)の中におけるローマ司教位の優位を示すものとして用いられた。
教皇はカトリック教会全体の首長という宗教的な地位のみならず、ローマ市内にある世界最小の独立国家バチカン首長という国家元首たる地位をも担っている。1870年のイタリア半島統一以前には教皇の政治的権威の及ぶ領域はさらに広く、教皇領と呼ばれていた。教皇領の成立の根拠とされた「コンスタンティヌスの寄進状」が偽書であることは15世紀以降広く知られていたが、教皇領そのものはイタリア統一まで存続した。1870年以降、教皇庁とイタリア政府が断絶状態に陥ったため、教皇の政治的位置づけはあやふやであったが1929年に結ばれたラテラノ条約によってようやくイタリア政府との和解を見た。
現在の教皇はアルゼンチン出身のフランシスコ(在位:2013年 - )である。史上初のアメリカ大陸出身の教皇でありイエズス会出身の教皇である。先代の教皇のベネディクト16世(在位:2005年 - 2013年)はドイツ出身であり、先々代の教皇ヨハネ・パウロ2世(在位:1978年 - 2005年)はポーランド出身とイタリア人・イタリア以外の地域の出身の教皇が3代続いている。それ以前の非イタリア人の教皇の先例は、ドイツ人ともオランダ人ともいえるハドリアヌス6世16世紀、非ヨーロッパ出身の先例はシリア出身のグレゴリウス3世まで遡る。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Pope 」があります。



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