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ワザオギ(Wazaogi)は、2000年に設立された落語専門のレーベルである。レーベル管理は株式会社アモンエンタープライズが行っている。極小規模ゆえインディーズに分類されやすいが、制作から販売までの工程を一貫しているのでインディーズには含めない。 == 来歴 == レーベル管理をするアモンエンタープライズは、1990年代後半から、制作会社である株式会社NASAと共同で落語会の運営やラジオ等の落語中継番組の企画をしてきた。 そんな中、ワザオギレーベル発起人の一人である大友浩(当時「東京かわら版」編集人)の「三遊亭円丈の新作をCDとして後世に残してはどうか」という提案で企画が進められ、数回の公開レコーディングを重ねて最初のCDである「三遊亭円丈落語コレクション1st」を発売した。 当時の落語CD・DVD・ビデオ市場は、東京の立川談志・古今亭志ん朝、上方の桂米朝・桂枝雀など、現役あるいは近年多くの音源を残した故人による音源と、特定のホール寄席で演じられたシリーズものを除けば、昭和中期~後期までのベテランクラスの商品をCDで再発売したものがほとんどであり、ましてや新作落語(上方で言う「創作落語」)や若手・中堅演者のものが店頭に並ぶことは、桂三枝(後の六代目桂文枝)、桂文珍などの数少ない例や、他ジャンルなどとのコラボレーション企画は別としては、ほとんどなかった。 「円丈1st」発売後、1年近く新しいリリースがなかったが、翌年「三遊亭円丈落語コレクション2nd」を発売した。この時点では商品は山野楽器(銀座本店)、ミュージックテイト(新宿)など、ごくわずかな取扱店でしか入手できなかったが、大十(大阪)、市原栄光堂(京都)など、関西方面にも細々と販路を拡大していった。販売は大手ディストリビューターを介さず、店舗との直販で行われている。そのため、レンタル店では取り扱われていない。 設立当初はチラシなどで「古典の時代は終わった」と、新作落語専門レーベルを標榜していたが、その後、初めて古典落語のCD「柳亭市馬落語集【其の一】」を発売し、これ以降、新作・古典の両方を扱う立場をとりはじめた。 2005年11月には国立劇場演芸場で「第一回ワザオギ落語会」を開催し、DVDの公開収録に踏み切った(翌年発売)。2006年以降は、毎年5月頃に開催されている。以降、CDとDVDあわせて年間8~9枚のペースでリリースしているが、その中には三笑亭夢丸による「夢丸新江戸噺し」入選作10篇を収録したBOX商品などもある。 また、若手新人用のサブレーベルとして「ワザオギ・コレカラ」を設けているが、販売価格などに若干の差別を設けている。 2003年以降のいわゆる「落語ブーム」といわれる流れの中、首都圏において会場動員の主軸をなす人気噺家のうち、柳家喬太郎、三遊亭白鳥、三遊亭円丈、昔昔亭桃太郎、柳亭市馬、瀧川鯉昇などの強力メンバーらの現役噺家のCD化・DVD化をいち早く手がけ、ブームにあおりを加えた。独占契約をしているわけではないため、他レーベルからCDを発売している噺家もいる。 落語専門のレーベルではあるが、ジャケットの写真には、従来の落語CDに用いられなかった斬新なデザインやドキュメンタリータッチの写真が用いられ、それまで比較的地味といわれていたCDショップの演芸コーナーの雰囲気を一新させた。また、ワザオギはこれらジャケット写真をweb上で公開し、ブログなどでの自由な使用を認めているが、こういった「金のかからなさそうな」宣伝戦略をとるのもこのレーベルの特徴である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ワザオギ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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