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ベラパミル(、商品名:ワソラン)は、系のL-型カルシウムチャネル阻害作用を持つ抗不整脈薬の一つである。Vaughan-Williamsによる頻脈性不整脈薬治療薬の分類では第IV群に分類され、心拍数の調節機能はジゴキシンよりも優れる。Ca2+チャネルの開口を抑制することにより、活動電位の不応期や伝導速度を変化させ不整なリズムを正常に戻す。ベラパミルは心組織と親和性を持つため、全身投与しても循環系以外の組織には殆ど作用しない。上室性不整脈、高血圧、狭心症の治療に使用される。群発頭痛治療や片頭痛予防にも有効であるとされる。イヌの心不全に於ける血管拡張薬としても使用される。血管を冷凍保存する際の血管拡張薬としても用いられる。 米国では1982年3月に承認された。日本では1965年に錠剤が、1985年に注射剤が承認された。世界各地で色々な商品名で販売されている〔Drugs.com International trade names for Verapamil Page accessed Jan 14, 2015〕。 WHO必須医薬品モデル・リストに収載されている。 ==効能・効果== 日本で承認されている効能・効果は、 *錠剤(成人) *頻脈性不整脈(心房細動・粗動、発作性上室性頻拍) *狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患 *錠剤(小児) *頻脈性不整脈(心房細動・粗動、発作性上室性頻拍) *注射剤(成人、小児) *頻脈性不整脈(発作性上室性頻拍、発作性心房細動、発作性心房粗動) である。 ベラパミルは上室性頻拍での心拍数や片頭痛発作の予防に用いられる。''JAMA'' のJNC-8(高血圧治療ガイドライン)ではベラパミルは第一選択薬とはされていないが、心房細動や他の不整脈を合併している高血圧の治療に用いる〔。又、脳の治療の為に動脈内投与される。群発頭痛の治療にも使用可能であるが、ベラパミルの副作用として頭痛が起こる事も有る〔。 躁病及び軽躁病に対して、短期的及び長期的治療の両方に有効であると報告されている。ベラパミルに酸化マグネシウムを併用すると、抗躁病効果が増強される。妊娠早期(第一トリメスター)の患者の躁病治療に時折用いられる。明らかな催奇形性は見られない。その為、効果は弱いと見積もられているものの、バルプロ酸(催奇形性が高い)や炭酸リチウム(頻度は低いが重大な心奇形を齎す)の代わりにベラパミルが用いられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ベラパミル」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Verapamil 」があります。 スポンサード リンク
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