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ヴィルティンガー微分 : ウィキペディア日本語版
ウィルティンガーの微分[うぃるてぃんがーのびぶん]

一変数および多変数の複素解析において、ウィルティンガーの微分(Wirtinger derivative, ときどき Wirtinger operator〔See references and .〕 とも)は、複素多変数関数論に関する研究において1927年に導入した (Wilhelm Wirtinger) の名前にちなんでおり、正則関数、、あるいは単に複素領域上の微分可能な関数に適用したときに、1つのに関して通常の微分と非常によく似た振る舞いをする、一階の偏微分作用素である。これらの作用素によって、そのような関数に対する微分学の、に対する通常の微分学と完全に類似した、構成ができる〔ウィルティンガーの微分の基本的な性質のいくつかは、常(あるいは偏)微分を特徴づけ、通常の微分学の構成するために使われるのと同じものである。〕。
== 導入 ==
複素数 を実部と虚部に分解して と書き、 の適当な領域 上の実可微分函数 に対し、偏微分
:\frac = \frac + i \frac,\quad \frac = \frac + i \frac
を考えることができる。座標函数として ではなく を考えるとき、これとは別の偏微分作用素としてヴィルティンガー微分が定義されるが、複素数値函数を実部と虚部に明示的に分けずとも計算できるため扱いはより平易なものとなる。
可微分函数 の全微分偏微分を用いて
: df = \frac dx + \frac dy
と書くとき、 とすれば微分小に関して
: dx = \frac(dz + d\bar z),\quad dy = \frac(d\bar z -dz)
であり、これをもとの全微分に代入して整理したものを形式的に
:df = \frac dz + \frac d\bar z
と書けば、各係数
:\frac:= \frac12\left(\frac-i\frac\right),\qquad \frac:= \frac12\left(\frac+i\frac\right)
ヴィルティンガー微分と呼ばれるものである〔もちろん記号 は偏微分を意味するものではないが、ヴィルティンガー微分は、 と を独立変数であるかのように扱えば、通常の変数変換の公式を形式的に適用したものと同一であるし、後述のように偏微分と同様の性質も持つ。〕。しばしば および をそれぞれ および とも書き、また作用素 はコーシー–リーマン作用素とも呼ばれる。
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