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ヴェデットボーツ()は、スウェーデンで運用される艦艇の一種。機雷戦能力を有する哨戒艇。掃海艇よりも速力で勝り、機雷戦に加えて船舶の護衛や捜索救難任務をこなす艦種である〔〔。 1930年代に掃海艇と哨戒艇の双方の任務を果たせる艦艇としてスウェーデン海軍に配備されたが、任務の分離に伴い一旦姿を消した。その後、主として改造による類別変更により運用が行われている。 ==歴史== 旧式化した1:a型魚雷艇の内、1921年にコメツ(Komet)級11隻、1928年にはプリヤード(Plejad)級16隻に掃海能力を付与する改装を行い、類別変更を行った。 1932年から1934年にかけてイェーガレン級()4隻が新たに建造された。第二次世界大戦後の1957年には、Snapphanenがグアテマラ海軍に売却され、ホセ・フランシスコ・バルンディア()となり、作戦能力は1964年以降失われたとみられるものの、1979年の解体まで艇体は現存した。イェーガレン級は1959年に除籍され、スウェーデン海軍からは一旦姿を消すことになった〔。 それに先立つ1953年、スウェーデン沿岸砲兵隊〔Kustartilleriet、略称KAは、海軍と陸軍の混成による別組織扱いの沿岸防備軍。2000年の再編で海軍に両用戦隊として吸収。〕向けの哨戒艇としてV57が建造された。翌年就役したV57は、機雷敷設設備を有する基準排水量115tの大型艇であったが、建造は1隻に留まり、後継は20mm機関砲を有するのみの哨戒艇となった〔〔。 1970年代から80年代には、魚雷艇(MTB)8隻、ハネ級掃海艇6隻が改装により類別変更されている。1981年10月27日に発生したウィスキー・オン・ザ・ロックにおいて、魚雷艇改造型の一隻であるスミーゲ(V02 Smyge)が出動している。 1984年から1985年にかけて、3型ヴェデットボーツ()〔1型・2型はMTB改装の8隻。3型も同様に改装予定であったが、1983年に計画変更。〕として機雷敷設能力を有するダーラリョー()、サンドハムン(Sandhamn)、エストハンマル()の3隻を新造。ストックホルムとゴットランドに配備された後、1990年代にマルメので旧型艇を更新した。2004年には退役したダーラリョーとエストハンマルが、〔スウェーデン郷土防衛隊の海軍に相当する。〕に譲渡された。その後ダーラリョーは退役したが、エストハンマルは近代化改装を受けて運用されている。 1988年7月にはフギン級哨戒艇のプロトタイプとして建造されたイェーガレンが、機雷敷設能力を追加する改装を施され類別変更されている〔。 2014年には、タッペル級対潜哨戒艇6隻を退役させ、ストックホルム級コルベットをヴェデットボーツに類別変更して充当する計画が報じられた。また、カールスクローナでモスボールされている旧型艇を改装してこれに加える案もあるが、費用の問題により進展していない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ヴェデットボーツ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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