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数学では、 によるラマヌジャン予想 (Ramanujan conjecture) とは、次のような予想のことを言う。ウェイト 12 のカスプ形式 : (ここに とする)のフーリエ係数 によって与えられるラマヌジャンのタウ函数は、 が素数のとき : を満たす。一般化されたラマヌジャン予想 (generalized Ramanujan conjecture) もしくは、ラマヌジャン・ピーターソン予想 (Ramanujan–Petersson conjecture) は、 で導入され、他のモジュラ形式や保型形式へと、このラマヌジャン予想を一般化した予想を言う。 == ラマヌジャンのL-函数 == リーマンゼータ函数やディリクレのL-函数は、オイラー積 : を満たし、のおかげで、 : となる。リーマンゼータ函数やディリクレのL-函数以外に、上の関係式を満たすL-函数が存在するのであろうか?実際は、保型形式のL-函数はオイラー積 (1) を満たすが、完全乗法性をもっていないので、(2)を満たさない。しかし、1916年にラマヌジャンは、保型形式のL-函数が次の関係式を満たすであろうことを発見した。 : ここに、 はラマヌジャンのタウ函数である。(3) の中の項 +1/(p2s-11) は、完全乗法性からの差異と考えられる。上のL-函数をラマヌジャンのL-函数と言う。
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