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数学において超函数(ちょうかんすう、)は函数の概念を一般化するもので、いくつかの理論が知られている。超函数論は滑らかな函数よりも不連続函数の構成において特に有用であり、また点電荷のような(極限へ向かう)物理現象の記述にも重宝する。超函数の応用範囲は極めて広く、特に物理学や工学においても利用されている。 超函数の応用例としては主に、不連続函数の微分、デルタ函数、アダマール有限部分積分、緩増加函数のフーリエ変換などが挙げられる。 超函数に対するある種の手法のよくある特徴として、それが作用素の数値的函数としての日常的な側面に基づいて構築されることが挙げられる。超函数の歴史は演算子法についてのいくつかの考え方に始まるものとも考えられるが、より現代的な超函数論は佐藤幹夫が代数解析と呼んだ手法と近い、ある種の方向性から興ったものと考えられる。超函数論に重要な影響を与えたのは、偏微分方程式論や群の表現論などからの技術的な要請であった。 == 日本における名称 == 「超函数」という言葉自体は日本でつくられた数学用語である。これはシュワルツの著書を訳出するとき、原著では (分布)とあった名称を、函数概念を拡張したものの名前であるという実体を取り入れて訳者が「超函数」と意訳したことに始まる〔しかし、訳者の岩村自身はこの訳語にためらいがあったようで、訳書のまえがきで「後者 は原語のままで流通することが望ましい」と記している。〕。英語文献において、一般の超函数を指すときは (一般化された函数)というが、特にシュワルツや佐藤の超函数を指す場合には、シュワルツの超函数は と呼ばれ、佐藤の超函数は (直訳すると「超函数」)と呼ばれる。 という呼称は原論文で用いられる用語であり、佐藤の超函数に対する呼称はこれに倣っている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「超函数」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Generalized function 」があります。 スポンサード リンク
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