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『一路』(いちろ)は、浅田次郎の時代小説。『中央公論』(中央公論新社)にて2010年1月号から2012年11月号まで連載された後、2013年2月25日に単行本が刊行された。第3回「本屋が選ぶ時代小説大賞」受賞作。2015年4月25日には中公文庫版が発刊された。 2013年に本作の舞台である中山道の各地を巡る紀行番組がBS日テレで制作された。 2015年7月31日から9月25日までNHK BSプレミアム「BS時代劇」にて、永山絢斗主演でテレビドラマ化された。 == あらすじ == 文久2年(1862年)師走、参勤交代の全てを取り仕切る供頭の小野寺家の嫡男・小野寺一路(おのでら いちろ)は、国元、西美濃田名部郡の屋敷で父親が失火で命を落としたとの報せを受け、急きょ田名部へ戻る。田名部の地を治める蒔坂左京大夫(まいさか さきょうのだいぶ)は無役の旗本で、石高は7500石と決して多くないが、大名と同等に扱われる交代寄合表御礼衆を務めるため、隔年の参勤を果たさなければならなかった。殿様からの拝領屋敷を焼失したという大失態は家名断絶にも等しい不祥事だったが、参勤の出立が間近に迫っていたため、重臣の蒔坂将監や家老の由比帯刀の口添えにより、一路は家督を相続し供頭としての務めを果たすこととなった。 しかしながら、一路は江戸で生まれ育ち田名部の地を知らないだけでなく、まだ若く現役だった父から仕事について何も教わっていなかった。焼け跡から見つかった文箱から、先祖が記した約230年前の参勤の記録を見つけた一路は、古すぎて参考にならないと一度は諦めかけるが、旅籠で出会った易者の助言で、時代を経て省略されてきた古式床しい行列の作法を復活させようとする。親戚からも家中の仲間らからも徹底して協力を拒まれる中、仕立てた羽織一式を人目を忍んで届けてくれた許嫁の国分カオルに初めて会う。つつがなく務めを終えるようにと祈ってくれた美しいカオルに心を奪われた一路は、行列を何事もなく成功させ、その暁にはカオルを娶りたいという思いを一層強くさせる。 行列に不手際があればお家取り潰しは確実、古文書の「参勤交代は行軍、戦そのものである」との言葉を胸に、背水の陣の覚悟で臨む一路に、難題は次々と振りかかる。雪深い峠越え、殿様の発熱による到着の遅れ、何よりも重大な難事は、将監らが主君・左京大夫の命を狙う陰謀を企てていることだった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「一路」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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