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一騎討ち(いっきうち)とは、戦争状態にある戦場において戦士同士が一対一を原則として決着をつける戦闘手法である。 == 概要 == 決闘とも類似の面があるが、決闘には戦場で行うことを前提とはしない私闘も含まれるため必ずしも同意ではない。また、当然のことながら一対一の戦いは騎乗の場合以外にも起こりうるので、騎乗の状態であることを条件とはしない。 一騎討ちが発生する条件としては二つが考えられる。一つは乱戦の中で偶然に一対一の状況が作り出された場合、もう一つは戦場で示し合わせて一対一で戦う場合である。前者は川中島の戦いにおける武田信玄と上杉謙信の一騎討ち、後者は『今昔物語集』に見える源宛と平良文の一騎討ちが有名である。日本では平安時代後期から鎌倉期にかけての武士の戦いが、騎射による一騎討ちを主体としていたと考えられていた。だが、『平家物語』など主要な軍記物語を精査した結果、現在ではそうした例がむしろ少数であることが明らかになっている〔『弓矢と刀剣 中世合戦の実像』94頁〕。 近代に入ると大規模な兵力動員や集団戦術の採用、戦闘集団の組織化が進んだため一騎討ちは廃れた。しかし、一騎討ちは偶発的なものにせよ示し合わせたものにせよ条件が整えば起こりうるものであり、平安後期から戦国時代にかけて多くの一騎討ちが行われた。 現在では本来の意味から派生して、選挙やスポーツにおいて一対一(事実上も含め)の個人や集団で勝敗を競う場合に、「一騎討ち」と表現されることがある。また実力が伯仲する者同士が張り合うことも「一騎打ち」と表現される〔語源に隠された日本史・80頁〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「一騎討ち」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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