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七十一番職人歌合[しちじゅういちばんしょくにんうたあわせ] 『七十一番職人歌合』(しちじゅういちばんしょくにんうたあわせ)とは、中世の歌合。室町時代・1500年末ごろに成立したとされる中世後期最大の職人を題材とした職人歌合。職人の姿絵と「画中詞」と呼ばれる職人同士の会話や口上も描かれていることから『七十一番職人歌合絵巻』とも呼ばれる。 ==概要・研究史== 71番、142職種の職人姿絵と画中詞、および詠者が職人に仮託し月と恋を題材とした左右284首の和歌とその判詞が収められている。 職人歌合類は中世前期に製作された『東北院職人歌合』をはじめ『鶴岡放生会歌合』、『三十二番職人歌合』などの存在が知られ、時代を経るごとに登場する職人の数が増加していることから、七十一番職人歌合は中世期の社会的変遷に伴う職人の分化を反映させ、これらの職人歌合類を受け継ぎ発展させたものと考えられている。 本書中の記述から後土御門天皇が崩御し後柏原天皇が践祚した1500年(明応9年)末ごろに成立したとされる。作者は複数の上層公卿歌人とされるが、その中の一人に室町後期の堂上歌人飛鳥井雅康が確認され、これによる24首が収められているとされる。奥書等から絵の筆者は土佐光信、詞書の筆者は東坊城和長、画中詞は三条西実隆とみられている。 職人歌合類における七十一番職人歌合については1970年代以前まで主に美術史の観点から注目され、職人歌合類の変遷を通じて洛中洛外図や浮世絵等における影響関係などが論じられ、1980年代以降は多方面から研究が展開されている。歴史学においては網野善彦が職人歌合に描かれる職人図像の分析から職人の歴史的位置づけを試みる論考を展開し、国文学においては岩崎佳枝による研究が展開されている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「七十一番職人歌合」の詳細全文を読む
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