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七帝柔道記[ななていじゅうどうき]
『七帝柔道記』(ななていじゅうどうき)は、増田俊也の長編小説。増田の北海道大学柔道部時代の、七帝柔道での体験をもとにした自伝的青春小説、私小説。第4回山田風太郎賞最終候補ノミネート作。 北大天塩研究林を舞台とした『シャトゥーン ヒグマの森』で小説家デビュー以来、史上最強の柔道家木村政彦の人生を追った大長編『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』の執筆に専念していた増田が描く青春群像小説。 == 概要 ==
戦前行われていた寝技中心の高専柔道を受け継いで、北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学の旧帝国大学7大学で現在も行われている七帝柔道を題材に、昭和の風景が描かれる。実在の人物と架空の人物が混交しているが、他大学の選手も含め、登場人物のモデルのうち何人かは実名で描かれている〔『週刊ポスト』2013年4月5日号〕。 増田は、作品に出てくる人物のモデルたちを、リアルタイムで書く評論などに「その後」の人生を織り交ぜて登場させたり、また登場人物のモデルたちと時々雑誌上で対談したりし、彼らのキャラクターに膨らみを持たせて独特の世界観を構築している。 戦前、旧制第四高等学校で高専柔道を経験した井上靖の自伝的青春小説『北の海』の続編を意識して書かれた作品である〔『オール讀物』2012年5月号〕〔『週刊文春』2013年4月4日号〕。井上は『北の海』の中で四高の柔道部員にスカウトされ、「体格や才能がものをいう立技と違い、寝技は練習量がすべてを決定する柔道だ」「白帯でも体格が小さくても才能がなくても寝技なら練習量を増やせば必ず強くなれる」という言葉に惹かれて入部している〔『北の海』(新潮文庫)井上靖〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「七帝柔道記」の詳細全文を読む
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