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市制特例[しせいとくれい]
市制特例(しせいとくれい)とは、市制のうち、東京市・京都市・大阪市の3つの市(三都、三市)に、1889年(明治22年)から1898年(明治31年)までの間、導入した特例。市制中東京市京都市大阪市ニ特例ヲ設クルノ件(しせいちゅうとうきょうしきょうとしおおさかしにとくれいをもうくるのけん、明治22年3月23日法律第12号)により定められた。 == 三市と一般市 == 当時は、三市も一般市も市長ではなく市会(現在の市議会にあたる)が市を代表した。一般市では、市会が3人の市長候補を国に推薦し、内務大臣が天皇に上奏して1人の市長を裁可した。これを「市会推薦市長」(任期6年)という。「市会推薦市長」の最終任命権者は天皇であったが、市会の推薦なくしてその地位には就けないため、一般市では市会と行政が同一歩調を取り易いかたちであった。 他方、三市では「市会推薦市長」は置かず、府知事(内務省が任命)がその職務を執り行った(1条)。また、三市では、府知事が任命した書記官が助役の職務を行い(1条)、府庁の官吏が収入役・書記等の職務を行った(3条)。すなわち三市では、市会の多数派意見が行政に必ずしも反映されなかった。市会と行政の各々が独立していたことで、お互いのチェック機能が一般市よりあったと見ることも出来るが、市の行政が政府直轄である府の管理下にあったことから、地方自治が一般市より制限されていたとみられる。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「市制特例」の詳細全文を読む
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