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上ノ郷城 : ウィキペディア日本語版
上ノ郷城[かみのごうじょう]

上ノ郷城かみのごうじょう)は、かつて愛知県蒲郡市神ノ郷町にあった日本の城である。別名「西之郡之城」、「宇土城」、「鵜殿城」、「神ノ郷城」。昭和32年(1957年1月10日に、蒲郡市指定史跡に指定されている〔
〕。
==歴史==
築城年代は「平安時代末期に五男十郎と言う者が壇ノ浦の戦いで勝った褒美として当地をもらい、城を建てた」と言うものや、「戦国時代になって建てられた」など諸説あるが、正しい年代ははっきりとしていない。ただ鵜殿長将の頃には鵜殿氏の居城となっていたようで、この城を拠点として鵜殿氏は、現在の蒲郡市のほぼ全域と幸田町の一部を勢力下に治めていた。
永禄3年(1560年)の桶狭間の戦いで、鵜殿氏の主君である今川義元が討たれると、周辺の諸将が徳川家康に服属。しかし中、上ノ郷城主鵜殿長照は義元の妹の子であり、今川方に留まったため、同城は孤立した。
永禄5年(1562年)に徳川家康と松平清善らの攻撃を受けるが、堅城である上ノ郷城はなかなか落城しなかった。そのため家康は甲賀衆を用いて城内に火を放ち、その混乱の中から攻め入られ、同城は落城した。その際、鵜殿長照は討死にし、長照の子・鵜殿氏長鵜殿氏次は捕らえられた。その後は攻め手に加わっていた久松俊勝の居城となり、子の松平康元に継がれ、家康が関東に移封となると池田輝政が有し、のちに廃城となった。現在は大部分が私有地のミカンとなっており、や空土塁井戸などが残存している他、城があったことを示す石碑が建てられている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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