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下水道(げすいどう)は、主に都市部の雨水(うすい)および汚水(おすい)を、地下水路などで集めたのち公共用水域へ排出するための施設・設備の集合体であり、多くは浄化などの水処理を行う。 雨水としては、気象学における降水および、いったん降り積もった雪が気温の上昇などで融けた融雪水も含むが、いずれも路面など地表にあるものが対象で、河川水や地下水となったものは除く。 汚水としては、水洗式便所からのし尿や、家庭における調理・洗濯で生じる生活排水と、商店やホテル・町工場から大工場にいたる事業場からの産業排水(耕作は除く)などがある。 == 概要 == 雨水や汚水を都市部からその外へ流し去ることを排除といい、個人や事業者が下水道を利用して自らの汚水を流し去ることを下水の排除と呼ぶ。具体的には下水管へ水を流し込む行為を指し、水質汚濁防止法で定める特定施設に対しては、その水質について地方自治体などの下水道事業者による排除基準〔東京都下水道局:事業場排水の水質規制関連 〕が設けられる。 下水道は都市基盤整備の一環として多額の建設費を投じて整備され、完成後も維持管理や更新に多額の経費を要す国家レベルの公共事業であり、それゆえ先進国ほど普及率が高い傾向を示している。 日本の下水道普及率は2014年3月現在で77.6%とかなりの水準を達成してはいるが〔公益社団法人日本下水道協会:下水道処理人口普及率 〕、先進国としては低い値であるうえ地域格差が非常に大きく、未普及地域における早急な整備が求められている。 その一方で普及率が高い都市部では、合流式下水道の改善、老朽化した管路施設の更新など、次なる課題が急務であり、その他にも大きく立ち後れている高度処理の導入や、産廃処分の逼迫する汚泥リサイクルの推進等々、多くの課題がなお山積しているのが現状である。特に近年頻発するゲリラ豪雨への対応が急がれている。例えば2008年現在、東京都下水道局では降雨強度が50mmまでの雨を想定して下水道管渠を設計・敷設しているが、ゲリラ豪雨や台風に代表される大雨では100mmを超える場合もある。(ただし、この50mm基準を超えたからと言って、それ以上の雨を排除できないということではない。) これら統計データなどは啓発を兼ねて、かなり公開されており、一部を外部リンクに示してある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「下水道」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Sanitary sewer 」があります。 スポンサード リンク
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