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下田僚[しもだ りょう]
下田 僚(しもだ りょう)は、心理臨床家。 == 来歴 == 新潟県長岡市出身。母方の血続きに「北越雪譜」や「秋山記行」などで知られる江戸時代後期の文人、鈴木牧之がいる。伯父下田一郎は旧海軍軍人(海軍兵学校第66期・第三二一海軍航空隊月光夜間戦闘機隊飛行隊長・戦死)で、阿川弘之著「山本五十六」や豊田穣著「ミッドウェー戦記」、淵田美津雄・奥宮正武著「機動部隊」等にもその名が登場する空戦の士であった。下田は新潟県立長岡高等学校に学んだが、同校の前身である旧制県立長岡中学校は山本五十六と伯父一郎の母校でもある。1年時に下田は、かつての伯父一郎と同じく柔道部に所属し、稽古の際には伯父の遺品である柔道衣を着用することを誇りとしていた。 高校卒業後入学した国際基督教大学(ICU)では、文化とパーソナリティ研究で知られる星野命の許でロールシャッハ・テストの研究を行っている。その後、同大学大学院に進学し、引き続きロールシャッハ研究に携わるのと並行して、盲聾啞重複障害児の行動形成の研究で知られる梅津八三から心理学の理論的枠組みを、また日本にロジャーズ理論を導入した1人である都留春夫からクライエント中心療法のアプローチを学んだ。この3人の心理学者との出逢いは、下田の心理臨床家としてのアイデンティティ形成に深い影響を及ぼすこととなる。大学院時代の同期生には、国立特別支援教育総合研究所(旧国立特殊教育総合研究所)において梅津八三の研究を継承し発展させた中澤惠江(現学校法人横浜訓盲学院長・全国盲ろう教育研究会会長)がいる。 ICU大学院教育学研究科博士前期課程修了後、法務省心理技官、開業心理臨床家等を経て、中央大学文学部・大学院文学研究科教授(現職)。臨床心理士。専攻は臨床心理学、犯罪非行心理学。人間の変化・成長の契機としての心理カウンセリング、心理療法等臨床心理面接の治療構造を研究の対象としている。心理臨床のオリエンテーションは折衷的乃至は統合的。ロジャーズのクライエント中心・人間中心アプローチをメタ理論に、アイヴィのマイクロカウンセリングをメタ技法に据えている。認知行動的アプローチ、深層心理学やトランスパーソナル心理学的アプローチも含めた統合的なアプローチにより心理臨床を究めることを目指している。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「下田僚」の詳細全文を読む
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