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ラガー (ビール)
ラガー()は、下面発酵で醸造されるビールのスタイル。日本におけるビールの分類では「貯蔵工程で熟成させたビール」のことで「ビールの表示に関する公正競争規約・第4条」によって定義されている〔業界内の自主規制ルールである。詳しくは公正競争規約を参照〕〔ビールの表示に関する公正競争規約 (PDF)より〕〔月桂冠公式HPトップ > 知る・楽しむ「お酒の博物誌」 > お酒の事典 > ラガービール より〕。一般に切れのよい苦みとなめらかでマイルドな味わいを持つ。 == 解説 == 原料に麦芽を使用し、二糖類(メリビオース)を発酵に利用する〔有村治彦、ビール酵母 日本醸造協会誌 Vol.95 (2000) No.11 P791-802, 〕サッカロマイセス・セルビシエ(''Saccharomyces cereuisiae'')という酵母を用い、低温(10℃以下)で熟成させながら比較的長時間の発酵を行う。酵母が最終的に下層に沈み込むため、下面発酵と呼ばれる。なお、1984年にサッカロマイセス・カールスベルゲンシス()は ''Sacchromyces cereuisiae'' として分類され分類学上の差は無くなった〔。 元々は、ドイツ・バイエルン地方のローカルなビールであった。この地方の水は軟水のため、硬水でなければ酵母が活動しにくいエールビールを作ることは困難だったが、土地の醸造師たちは、軟水でも低温下で活動する酵母の存在に気づき、特殊な製法でビールを醸造するようになった。秋の終わりにビール樽を洞窟の中で氷と共に貯蔵し、翌年の春に取り出すのである。この貯蔵(=ドイツ語で、「ラガー」:。動詞形なら)されたビールをラガービールと呼んだ。19世紀以降、冷却機などの設備が発明されると、瞬く間に世界中に普及し、それまで主流だったエールを凌ぎ、ビールの主流となった。 生産には大規模な設備を必要とされるが、大量に生産することが可能であるため、大資本が生産に参入し、現代では日本を含め世界の大ビールメーカのほとんどがラガービールを生産し、世界のビール生産量の大部分をこれが占める。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ラガー (ビール)」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Lager 」があります。
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