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下駄記号(げたきごう)は下駄(げた)の足跡のような形を持った記号で、代替文字としての用途に使用されることが多い。 == 用途 == === 存在しない活字の代替として === 活版印刷が行われていたころは、文選から組版の工程において必ずしも必要な活字が存在するとは限らず、とりあえず余っている活字を逆さにして埋め込んで代用するが、その時に活字の背には溝があるので下駄の足跡に見える形が校正紙に印刷されたためである〔『校正ハンドブック』(戸台俊一、ダヴィッド社、1969年)p.71〕〔『句読点、記号・符号活用辞典。』(小学館、2007年)p.206〕。 この溝はグルーブと呼ばれ、鋳造時の贅片(ぜいへん)と呼ばれる部分を折り取った跡である。折り取った跡はそのままでは滑らかでないので、活字用鉋を用いて手作業で仕上げていた〔『欧文活字』(高岡重蔵、印刷学会出版部、初版1948年、復刻2004年)p.3〕。グルーブによって隔てられた二つの部分はフート(footが訛ったもので、日本の活版用語では文字通り「足」)と称され、このフートが紙面に現れたものが下駄記号である。 ちなみに手での鋳込みおよび初期の鋳造機では鉋作業で行われていた贅片処理も、活字鋳造機の高度なものでは自動化されるようになった〔アダナ・プレス倶楽部 コラム*小池林平と活字鋳造 http://www.robundo.com/adana/news_feature/feature_p03.html〕。 裏返した活字で代用することを「下駄を履かせる」とも言い〔『基本・本づくり』(鈴木敏夫、印刷学会出版部、1967年)p.411 など〕、珍しい漢字の頻出する文章は下駄だらけになったという。初校あるいは再校の段階でこれらの文字は手彫りなどの手段で調達し、正しいものに差し替えた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「下駄記号」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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