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無理数(むりすう、 )とは、有理数ではない実数、つまり分子・分母ともに整数である分数(比 = )として表すことのできない実数を指す。実数は非可算個で有理数は可算個であるから、ほとんど全ての実数は無理数である。 無理数という語は、「何かが無理である数」という意味に誤解されやすいため、語義的に「無比数」と訳すべきだったという意見もある〔堀場芳数『無理数の不思議』講談社、1993年 ISBN 978-4061329782〕〔吉田武『オイラーの贈物 人類の至宝eiπ=-1を学ぶ』東海大学出版会、2010年 ISBN 978-4486018636〕〔吉田武『虚数の情緒 中学生からの全方位独学法』東海大学出版会、2000年 ISBN 978-4486014850〕。 == 無理数の例・判定法 == 2の平方根は無理数である。一般に ''m'' が 1 より大きい整数ならば、整数 ''N'' の ''m'' 乗根はそれが整数でなければ無理数である。また、log ''n''(''m'', ''n'' は整数, ''m'' > 0, ''m'' ≠ 1, ''n'' > 0) の形の数が有理数であるならば、''m'' = ''N'', ''n'' = ''N'' を満たす整数 ''N'', ''a'', ''b'' が存在する。したがって log 3, log 5 のような数は無理数である。 ネイピア数 ''e'' や円周率 、また ゲルフォントの定数 ''e'' や ''ζ''(3) のような数も無理数であることが知られている。詳しくは後述する歴史の項を参照。 小数部分が循環しない無限小数で表される数は常に無理数である。よって、正の整数を小さいほうから順番に並べた小数であるチャンパーノウン定数 :0.123456789101112… 素数を小さいほうから順に並べた小数であるコープランド-エルデシュ定数 :0.2357111317192329… (共に基数が 10 のとき)なども無理数である。 任意の ''ε'' > 0 に対して不等式 : が有理数解 を持つとき、''α'' は無理数である。多くの無理性の証明はこれを用いている。これは ''α'' が無理数であるための必要条件でもある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「無理数」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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