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同素体(どうそたい、、)とは、同一元素の単体のうち、原子の配列(結晶構造)や結合様式の関係が異なる物質同士の関係をいう。同素体は単体、すなわち互いに同じ元素から構成されるが、化学的・物理的性質が異なる事を特徴とする。 典型的な例としてよく取り上げられるものに、ダイヤモンドと黒鉛(グラファイト)がある。 炭素の同素体である両者は硬度以外にも、透明度や電気伝導性が大きく異なるが、これはダイヤモンドの分子(正四面体の格子) とグラファイトの分子(平面的な六方格子の層)の構造に大きな違いがあるためで、物性における分子構造の重要性を示す例となっている。 多くの同素体は安定した分子として存在し、相転移(気体、液体、固体)しても化学形は変化しない (例:O2、O3) が、例外的にリンの同素体は固体でのみ現れ、液体ではすべて P4 の形を取る。 == 歴史 == 同素体の概念は、1841年にスウェーデンの化学者であるイェンス・ヤコブ・ベルセリウス男爵によってギリシャ語のαλλοτροπος(異なっている)から命名・提唱された〔ベルセリウス著(田中豊助、原田紀子訳)『化学の教科書』p30 内田老鶴圃 ISBN 4-7536-3108-7〕が、証明はされなかった〔Jensen W.B., "The Origin of the Term Allotrope", Journal of Chemical Education, 2006, 83, 838-9 〕。しかしその後、1860年にアボガドロの仮説によって多原子分子の存在が理解されるようになり、酸素の同素体である O2 と O3 が広く認められるようになった。20世紀初頭になると、炭素の同素体などは結晶構造の違いによるものであると広く認められるようになった。 1912年、ヴィルヘルム・オストヴァルトは、元素の同素体は化合物で知られている多形の特殊な例であり、 ''allotrope'' と ''allotropy'' の用語がとり違えられている点に言及した。多くの化学者がこの主張を行ったが、IUPAC や多くのテキストは元素のためだけの ''allotrope'' と ''allotropy'' の使用を支持している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「同素体」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Allotropy 」があります。 スポンサード リンク
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