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『ふしぎの海のナディア』(ふしぎのうみのナディア、)は、日本放送協会(NHK)で1990年4月13日から1991年4月12日にかけて、金曜日19:30-20:00(JST)に放送されたテレビアニメ。全39話。 ジュール・ヴェルヌによるSF小説『海底二万里』及び『神秘の島』を原案とし、総監督は庵野秀明、キャラクターデザインを貞本義行が務めた。画面のタイトル題字の「海」は篆書体で書かれている。 == 概要 == 本作品のベースとなったのは、1980年代初頭に宮崎駿がNHKでのTVシリーズ作品として準備した『未来少年コナン2』という位置付けの『海底世界一周』という企画である〔「岡田斗司夫の海賊生放送3月31日『ふしぎの海のナディア』徹底研究!』大百科 」〕。だがこの企画は当初実現せず、宮崎は後に本企画をスタジオジブリのアニメ映画『天空の城ラピュタ』として作品化した。 一方、元の企画そのものはNHKと東宝に残され、1980年代後半に、NHKのプロデューサーが、この『海底世界一周』を元にした企画案をガイナックスに持ち込む。ガイナックス側スタッフはNHKからの企画案をベースに様々なアイディアを追加していき、その結果、本作品が生まれることとなった〔「ふしぎの海のナディア」徹底研究!インタビューノーカット版 その(1) 」 岡田斗司夫公式ブログ、2012年3月31日。〕。謎の青い石や超古代文明の設定、第1話のナディアが追われるシーンなど本作が『ラピュタ』に類似したストーリー展開を持つのはこのためである〔『ふしぎの海のナディア絵コンテ全集』第1巻「ナディア懴悔話〜第1回「ナディア誕生秘話」」〕。 制作はNHKと東宝、アニメの制作元請けはグループ・タック。実質的なアニメ制作を行ったガイナックスは孫請けである。後に、テレビ放送のダイジェストに新作部分を加えた劇場用アニメーション映画も製作された。その他、小説、CD・LD・DVD(おまけ劇場)、ゲームなどにメディア展開した。 作品の中では、旧約聖書の創世記などの神話、アトランティスなどの伝説、古代宇宙飛行士説、過去の歴史やSF、マンガ、特撮・映画、アニメのパロディを多数取り入れている〔本作の前々作である『アニメ三銃士』の名言や予告編のパロディも登場している。〕。また声優陣に関しては、声の質以外にも、キャラクターと風貌が似ていることも選ばれた理由という。 次回予告は、視聴者から送られてきたイラスト(ハガキ)をバックにナディアらが次週エピソードの紹介をするというもの。画面には投稿者の住所氏名が写っているため、個人情報配慮の都合上、再放送や映像ソフトなどではカットされる場合がある。 LD-BOX制作時には総監督の庵野が監修し、幾つかの場面では修正したものが使われており、TV本放送時の映像と完全に同一ではない。DVD-BOX制作時に再マスターを起こすことが検討されたが、アニメスタッフ側の強い要望で「LD-BOX用マスターこそがオリジナル原版である」と確認されたため、DVD-BOX版もLD-BOX版と同一のマスターが使用されている〔DVD-BOX解説書、p99.〕。 Blu-ray BOX版ではオリジナルの35ミリフィルムからテレシネ化を行い、HD 1080p素材のマスターを新たに起こしている。ただしオリジナルフィルムが現存しなかった部分はDVD版で使用したSD解像度(約34万画素)のマスターを画素変換により約210万画素にアップコンバートしているため、画質がやや劣っている。 2015年6月現在、NHKオンラインが開設されているNHKのアニメ作品としては、最も古い作品であり(ただし本放送時に開設されたわけではない)、NHKオンデマンドで配信されている作品としても同様である。ちなみに、1990年代以前に制作されたNHKのアニメ作品では、唯一全放送回がNHKオンデマンドで配信されている。 再放送はBS2で1994年と1997年に、NHK教育で2004年と2012年に放映された。なお、2012年放送時はデジタルリマスターが施された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ふしぎの海のナディア」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Nadia: The Secret of Blue Water 」があります。 スポンサード リンク
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