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不服申立 : ウィキペディア日本語版
行政不服審査法[ぎょうせいふふくしんさほう]

行政不服審査法(ぎょうせいふふくしんさほう、平成26年6月13日法律第68号)は、事後における救済制度としての行政不服申立についての一般法1条2項)として制定された日本法律である。行政法における行政救済法の一つに分類され、行審法と略される。
== 概要 ==
行政不服申立てとは、国民が行政機関に対して紛争の解決を求める法的な争訟手続である。つまり、「行政庁の公権力の行使」(処分)に対し、私人が「行政機関」に対して不服を申立てることを指す。この場合、私人は裁判所ではなく行政機関を相手として事後的救済を求める争訟を提起することになる。行政不服申立ては裁判ではないので、日本国憲法32条による裁判を受ける権利の対象とはならない。よって、その制度は政策によって変化する。また、行政機関によるものでなく司法上の救済(行政訴訟)については行政事件訴訟法がその一般法として制定されている。行政不服審査法、行政事件訴訟法は、いずれも事後の救済制度であるが、事前の救済制度として行政手続法がある。
行政不服審査法の前身は、1890年に制定された訴願法(明治23年法律第105号)である。訴願法は、「租税及手数料ノ賦課ニ関スル事件、租税滞納処分ニ関スル事件、営業免許ノ拒否又ハ取消ニ関スル事件」等、列記主義の原則により不服申立てのできる場合を限定的に規定していたこともあり、この法律によって十分な救済が図られる内容とは言い難かった。
また、日本国憲法第76条2項後段は行政機関が終審を行うことを禁止しているが、反対解釈すれば前審を禁じてはおらず、裁判所法3条2項も行政機関が裁判所の前審として審判を行うことを認めている。このことから、行政不服審査法は不服申立てのできる場合を限定するのではなくできない場合を例外規定として設け、その他の処分・不作為についてすべて不服申立てができるとする一般概括主義の原則により構成されている。その他、訴願法と行政不服審査法を比較すると、当事者の手続的な権利の充実という面で大きな進展がみられる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「行政不服審査法」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Administrative Appeal Act 」があります。



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