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不空院 : ウィキペディア日本語版
不空院[ふくういん]

不空院(ふくういん)は、奈良県奈良市高畑町にある真言律宗の仏教寺院。山号は春日山(しゅんにちさん)。 別称は福井之大師。本尊は不空羂索観音
==歴史==
菅家本『諸寺縁起集』などによると、不空院は鑑真の住坊跡に建立された寺院と伝え、弘仁年間(810 - 824年)には空海が興福寺南円堂(八角円堂)建立に先立ち、その雛形を当寺に建てたという〔『日本歴史地名大系 奈良県の地名』、p.523〕。
鎌倉時代には西大寺叡尊、興福寺の円晴唐招提寺覚盛西方院(唐招提寺子院)の有厳が当院で戒律を講じたという〔『仏像めぐりの旅 2 奈良(奈良公園・西ノ京)』、pp.58 - 59〕。室町時代には興福寺の二大院家の1つの大乗院の末寺となっていた。近世は本堂に弁才天が安置されていること、また院号の不空院が転じて福院とも呼ばれたことで、「かけこみ寺」として奈良町の芸妓達の信仰を集めていた〔『日本歴史地名大系 奈良県の地名』、p.523〕。
1854年安政の大地震で堂宇が倒壊。大正年間に三谷弘厳によって再興された〔『仏像めぐりの旅 2 奈良(奈良公園・西ノ京)』、pp.58 - 59〕。
==境内==
*井上皇后御霊塚
*縁結びの祠
*縁切りの祠
==文化財==
;重要文化財
*木造不空羂索観音坐像 - 寄木造、漆箔、玉眼。像高103,9cm。鎌倉時代。興福寺出身の僧円晴が、興福寺南円堂を模して八角円堂を建て、本尊としてこの不空羂索観音像を安置したとの伝承がある〔「新指定の文化財」『月刊文化財』273号、第一法規、1986〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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