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中世日本語[ちゅうせいにほんご]
中世日本語(ちゅうせいにほんご)とは、中古日本語と近世日本語の間に位置する、日本語の発展における一段階である〔Shibatani(1990: 119)〕。この時期に古代から備わっていた特徴の多くは失われ、現在の日本語にかなり近い形となった。おおまかにいって12世紀から16世紀いっぱい、500年ほどにわたる期間で、通常は前期と後期に分けられる〔中田(1972: 175)〕。政治史で見ると前期中世日本語は平安時代末の院政期から鎌倉時代、後期中世日本語は室町時代に相当する。 == 背景 == 12世紀末は貴族による専制政治から武士階級の封建社会への過渡期であった。中世初期には一時、政治の中心が京都から関東(鎌倉幕府)に移ったため、関東方言が中央語に影響を与えることもあった。この時期には仏教の新宗派が数多く興り、その勢力の拡大は識字人口を増やすこととなった〔近藤 (2005: 97)〕。 また16世紀半ばにはポルトガルの宣教者らが日本に到来した。西洋の思想と技術とともに彼らの言語も伝えられ、様々なポルトガル語が外来語としてもたらされることとなった〔Shibatani(1990: 121)〕。ポルトガル人宣教師らは彼らの信仰を広めるために日本語を学び、数多くの文法書や辞書を作成し、また文芸作品の翻訳も行っていた。これらは現在、中世日本語研究において非常に貴重な資料となっている。
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