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中央暫定方式 : ウィキペディア日本語版
暫定2車線[ざんていにしゃせん]

暫定2車線(ざんていにしゃせん)は、4車線で計画された道路のうちの2車線のみを暫定的に供用すること、およびその区間の道路の形態。車線を4車線とする場合に比べて、限られた期間や費用で建設できるため、供用時に交通量があまり見込まれない道路において採用されることが多い。
なお車線数は、法令上、往復合計の車線数で数えることになっている(道路構造令第5条第2項、第28条など〔道路構造令 第5条第2項 (中略)計画交通量が次の表の設計基準交通量の欄に掲げる値以下である道路の車線(中略)の数は、二とする。    第28条  車線(中略)の数が四以上である普通道路が相互に交差する場合においては、当該交差の方式は、立体交差とするものとする。  〕)。近年、道路の片側の車線数をいうことがあるが、間違いである。
== 日本 ==

=== 概要 ===
4車線以上で計画された道路について、当面の交通量が少ない場合に、2車線のみを暫定的に供用させたものが暫定2車線道路である。一般的には開通時に交通量が見込めない場合に採用されることが多いが、上信越自動車道の碓氷軽井沢IC - 更埴JCT間のように交通量が見込めながらも(長野オリンピック開催に間に合わせるため)早期開通を優先させるために採用された例もある。
日本では高速道路においても一般道路においてもしばしば採用されている。計画が4車線であるバイパス道路(道路構造令第3条第2項の、第3種1級や第3種2級の道路など)では、街路事業や大都市内の道路でない限り、暫定2車線で供用されることがむしろ普通である〔例として下館バイパス犬飼バイパス〕。
高速道路の場合は最高速度が50-80km/h制限されるが、大半の区間が70km/hに制限されている。ただ、将来的には4車線への拡幅を前提とした設計のため用地費は縮減できず、通常の2車線の道路と比べるとコストが割高となるが、初期投資額が抑えられるメリットがある。また、トラックなどの低速車を追い越しするため、付加追越車線が設置されることがある。交通量が少ないなどの理由で4車線化されていない区間が、有料道路の無料開放などによる交通量の急激な増加によって渋滞や事故が頻発してしまう問題が見られる〔それでも2010年現在では4車線への拡幅は多くの区間で未検討状態である。特に2009年国土開発幹線自動車道建設会議で決定された6区間の4車線化事業は、一度は建設が決定したもののその後補正予算施行の見直しにより凍結されている。〕。
このように、高速道路で追い越しが常時できない2車線で運用されることは世界的にも珍しく〔同様の方式としてはスウェーデンで採用されている2+1車線や、大韓民国での4車線を前提とした2車線高速道路が挙げられる。〕、制限速度も欧米の国道及び地方道の郊外区間(約80 - 110km/h)よりも低く、このような道路形態が高速道路と呼ばれるのは日本など一部の国のみである。
類似の例として6車線で計画された区間で片側を暫定4車線として供用する場合があり、神戸淡路鳴門自動車道大鳴門橋両端にある門崎高架橋及び亀浦高架橋で採用されている。門崎高架橋及び亀浦高架橋は3車線分の空間に4車線を設けているため車線幅が狭く、この高架橋がある淡路島南IC-鳴門北IC間は高速道路ながら70km/h制限となっている。淡路IC-津名一宮IC新名神高速道路も6車線で計画され、暫定4車線で供用しているが、こちらは両側暫定方式(6車線化の際に追越車線となる部分および中央分離帯盛土または暫定緑化)である。
なお、将来の交通量が少ない場合には、完成2車線(かんせいにしゃせん)という形態がある。これは、4車線への拡幅を前提としない方式であることを強調するために使われる用語であり、「暫定2車線」の概念とは異なるものである(後述)。
この他、メンテナンスや事故復旧などの工事のために、工事期間中に限り暫定2車線供用とする場合もある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「暫定2車線」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Two-lane expressway 」があります。



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