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中尾都山 : ウィキペディア日本語版
中尾都山[なかお とざん]

中尾 都山(なかお とざん)は都山流尺八名跡(初代~四代)、一般には初代中尾都山(本稿で記述)を指す。
== 人物・経歴 ==
1876年(明治9年)10月5日、大阪府茨田郡(現・枚方市)にて父中尾治郎平、母み津の次男として誕生。本名は中尾琳三。虚無僧として修業ののち、1896年(明治29年)2月15日に都山流を創始。〔流祖・中尾都山 都山流尺八楽会〕


尺八は江戸時代には虚無僧が独占し、演奏する曲も宗教的なものがほとんどであったが、1903年(明治36年)の「慷月調」を始めとして、従来の古典尺八曲にはない新しい「都山流本曲」を次々と作曲。また古典尺八曲がほとんど独奏曲だったのに対し、都山は合奏曲の本曲という新しい分野を開拓した。
大正時代に入り新進箏曲家宮城道雄らと共に巡回演奏を行うなど、その頃急速に広がりを見せていた新箏曲や新日本音楽の普及に貢献した。

都山流は評議員制度の導入など当時としては画期的な運営もあり大組織の樹立に成功、琴古流と並ぶ勢力を一代で築いた。〔中尾都山 コトバンク〕

これらの功績により、1953年(昭和28年)に日本芸術院賞を受賞。 〔都山流の歴史 都山流尺八楽会〕
=== 年表 ===
*1876年(明治9年) 誕生。
*1896年(明治29年) 大阪市天満にて都山流尺八指南の看板を掲げる。
*1903年(明治36年) 最初の都山流本曲「慷月調」を作曲。
*1915年(大正4年) ロシア演奏旅行。
*1916年(大正5年) 朝鮮、満州演奏旅行。
*1922年(大正11年) 活動の拠点を東京に移す。
*1925年(大正14年) 宮城道雄と同道し、西日本縦断演奏旅行。
*1930年(昭和5年) 演奏活動を休止し、門人育成、作曲等に専念する。
*1945年(昭和20年) 東京で戦災に遭い枚方へ転居。
*1949年(昭和24年) 京都市北区柴野へ転居、以降は京都で過ごす。
*1953年(昭和28年) 日本芸術院賞受賞。
*1956年(昭和31年) 死去、享年80歳。
== 主な作品 ==
*「磯馴松」
*「霜夜」
*「春の光」
*「寒月」
*「若葉」
*「朝霧」
*「八千代」
*「夜の懐」

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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