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中山本源氏物語[なかやまほんげんじものがたり]
中山本源氏物語(なかやまほんげんじものがたり)とは源氏物語の写本。元中山輔親の所蔵であったことから「中山本(源氏物語)」または「中山家本(源氏物語)」と呼ばれる。現在は中山家のもとを離れ国立歴史民族博物館の所蔵となっているために「旧中山本」などと呼ばれることもある。なお、現在国立歴史民族博物館の所蔵となっていることから本写本を「歴博本」と呼ぶこともあるが、「歴博本(源氏物語)」とは通常この中山本とは別の鎌倉時代の書写と見られる「手習」1帖のみの零本をいう〔伊藤鉄也「歴博本『源氏物語』(国立歴史民族博物館蔵)」人間文化研究機構国文学研究資料館編『立川移転記念特別展示図録 源氏物語 千年のかがやき』思文閣出版、2008年10月、p. 92。 ISBN 978-4-7842-1437-2 〕。 == 概要 == この写本は近代以前から代々中山家に伝来したのではなく、明治30年代に中山輔親の祖父中山忠愛が烏丸家から借金の質として預かりそのまま譲り受けたものであり、現在も「烏丸文庫」と書かれた箱に入っているという。中山家には源氏物語の写本としてこの他に54帖の揃い本4組と近代に入っての書写と見られる数帖からなる写本が存在するが、通常「中山本」ないし「中山家本」というときにはこの鎌倉時代の書写と見られる数帖からなる写本のことをいう。「若紫」、「絵合」、「行幸」、「柏木」、「鈴虫」及び「総角」の一部のみが現存する。これらは昭和16年旧国宝(現重要文化財)に指定されている。元はこの他に「末摘花」、「幻」があったらしいが現在は失われたと見られる。元々の成立事情は異なると見られる写本を集めた「取り合わせ本」であるが、いずれも鎌倉時代の書写と見られている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「中山本源氏物語」の詳細全文を読む
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