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中華人民共和国の行政区分(ちゅうかじんみんきょうわこくのぎょうせいくぶん)は、基本的には省級、地級、県級、郷級という4層の行政区のピラミッド構造から成る。郷級の下には住民自治の基層組織居委会や村委会などの基層自治組織が設けられている。 == 概要 == 中国は人口の4割〔'2010-2030年中国産業構造の変化動向に対する展望' 〕が農業に従事する大きな領域国家である。このために地方行政を4層の垂直構造に分けて統治されている。最上層を第一級行政区画と呼び、中華人民共和国の広大な領域を22の省(英訳: province)、5つの自治区(英訳: Autonomous Region)、4つの直轄市(英訳: municipality)に水平分割している。2つの特別行政区(英訳: Special administrative Region)は厳密には第一級行政区画ではないが、実質的には同等に扱われている。 第二層の地級の行政単位は地級市、自治州、地区などがある。現在、中国は省と県・県級市の中間に位置する地級市に再編されつつある。地級市は市と称するものの、都市部と周辺の農村部を含む比較的大きな行政単位である。人口や面積といった規模は、日本の市より県に近い。自治州や地区は英語では prefecture と訳され、地級市は prefecture-level city と訳される。 第三層の行政単位が県、県級市である。中国では「市」の下部に「県」があることになり、英語では county と訳される。日本と比較した場合、県より郡に近い。日本における市に近いのは県級市で、英語では county-level city と訳される。1980年代の改革開放以降、直轄市や大都市(地級市)などで急速に都市化した市街地には県級行政区としての「市轄区」が設置される場合がある。 第四層の行政単位が郷や鎮などの郷級行政区である。英語では郷は township、鎮は town と訳される。日本における町村に近い存在である。内モンゴル自治区では郷級行政区としてソムがある。郷級の民族区域自治地区としては民族郷、(内モンゴルのみ)民族ソムがある。市轄区の管轄下では県級人民政府の派出機構である街道弁事所が管理する地区として「街道」が郷や鎮の代わりに設置される場合がある(つまり「街道」と呼ばれる地区は県級人民政府の直轄であり地方自治体政府機関を持たない)。1990年代以前に多数あった県轄区も現在では郷級行政区に区分されているが、2011年現在2区のみ存在している。「類似郷級行政単位」として、開発区、科学技術園、大学都市、農場、果樹園、さらには兵団、監獄などが認められている場合がある。 * 注:中華人民共和国政府は台湾も自国領と見なしている。詳細は台湾問題を参照のこと。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「中華人民共和国の行政区分」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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