|
誤差(ごさ、error)は、測定や計算などで得られた値 ''M'' と、指定値あるいは理論的に正しい値あるいは真値 ''T'' の差 ''ε'' であり、 : で表される〔岡村総吾監訳『IEEE電気・電子用語事典』丸善、1989年〕〔西野治『標準電気工学講座 電気計測』第1章、コロナ社、1985年〕。 == 概要 == 基本的には、何らかの特定の意味をもつ対象について、実際に得られた値が、本来の値からどれだけずれているかを表す量である。ただし、一般には真値が分からない場合に測定や見積りを行うのであり、データのばらつきや、測定の分解能以下の不確かさを内包する。したがって、この場合の誤差は、実測値だけから統計的に見積もられるべき量となる。データを定量的に議論する際には、常に、あらゆる種類の誤差の可能性を考慮しなければならない。 誤差の発生原因としては、測定する際に生じる測定誤差や、データを計算する際に生じる計算誤差、標本調査による統計誤差(標準誤差)等が挙げられる。また実際におきる現象と数学的なモデルに違いがある場合にも誤差は生じる。 本来数値で表されるものには光速のように値が定義そのものであったり、円周率のように定義から値が一意に決まるものを除いて必ず誤差がある。また円周率 () などは、(直径に対する円周の長さの割合という)定義からは数値が一意に決まるにもかかわらず、それが無理数であるために、それを現実に小数で表示しようとすると必ず誤差(丸め誤差)が生じる。科学的な文脈において数値を扱う際には誤差が存在しない場合を除いて必ず誤差が表示されている。台風の予想円などは身近にある誤差表示の一例である。 また、これらのことから、工業製品等の設計を行うときに製作段階での誤差を考慮して「まち」や「あそび」を作り誤差の発生分を吸収できるようにする。つまり、設計者は常に部品製作上で許容される誤差範囲を設計に織り込んでおり、この誤差範囲を公差(寸法公差・幾何公差)という。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「誤差」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|