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九八式装甲運搬車[98しきそうこううんぱんしゃ]
九八式装甲運搬車(98しきそうこううんぱんしゃ)は、第二次世界大戦において大日本帝国陸軍が使用した装甲輸送車両。九七式軽装甲車を原型とし、弾薬輸送や火砲牽引用として開発された。 == 解説 == 日本陸軍は、最前線での弾薬輸送車両として、トレーラー牽引式の九四式軽装甲車を制式化していた。しかし、九四式軽装甲車は実際には豆戦車として使用されることが多かったため、その後継車両の九七式軽装甲車は当初から豆戦車として開発することになった。そして、弾薬輸送用には、九七式軽装甲車の設計を流用した専用車両が別に開発されることとなった。その結果、1938年(昭和13年、皇紀2598年)に制式化されたのが九八式装甲運搬車である。 九八式装甲運搬車は、九七式軽装甲車とは異なってオープントップ構造で、砲塔などの固定武装も装備されていない。エンジンの配置も、九七式軽装甲車では車体後部だったが、車体前部へと変更されている。空いた車体後部を利用して物資搭載用の貨物室が確保され、トレーラー式ではなくなった。車体後部に扉が設けられており、助手席から後扉を開けて弾薬などの物資を突き落とすことで、乗車したまま荷卸ができるようになっていた。 車体後端には火砲牽引用のフックがあり、一式47mm速射砲の牽引が可能だった。試製57mm速射砲の牽引実験も行われている。小型の装甲牽引車という性格は、ソ連のコムソモーレツ牽引車に相当する。 実戦では太平洋戦争中のビルマ戦線などに投入されている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「九八式装甲運搬車」の詳細全文を読む
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